
フェルマーの注入り『算術』(1670 年版)
Diophantus, Arithmetica, with the observations of Pierre de Fermat (Toulouse, 1670)
フェルマーの余白の書き込みを初めて印刷した、ディオファントスの本
- 年代
- 1670年
- 場所
- トゥールーズ
しくみと歴史
1670 年、トゥールーズの印刷業者ベルナール・ボスクが刷った、ディオファントス『算術』の本である。フェルマーの没後、息子のクレマン=サミュエルが、父の書き込みのあるバシェ版(1621 年)をもとに、余白の書き込みを「観察」として本文に組み入れて出版した。
二つ折り判の大きな本で、ギリシア語の本文とラテン語訳を 2 段に並べ、バシェの注釈を付ける。ジャック・ド・ビリーがフェルマーの手紙からまとめた『解析学の新しい発見』と、多角数についての 1 巻も収める。最終定理の一節は、第 2 巻の問題 8 に付けられた 2 番目の観察として載り、これが印刷された最初の形である。
フェルマーが書き込んだ本そのものは見つかっていない。そのため、余白の書き込みはこの本を通してしか読めない。イギリスのソールズベリー大聖堂の図書館などに所蔵がある。