生涯
1998年8月、ベルリンの国際数学者会議でフィールズ賞を受けた。国際数学連合の記録では、当時の所属はケンブリッジ大学で、授賞の分野はカッツ・ムーディ代数と保型形式である。
授賞のあとにピーター・ゴダードが述べた講演によると、ボーチャーズは頂点代数と一般化カッツ・ムーディ代数という新しい代数の枠組みを導入し、それを使ってコンウェイとノートンのムーンシャイン予想を証明した。1992年の論文「モンストラス・ムーンシャインとモンストラスなリー超代数」では、弦理論のゴーストなし定理を使ってモンスターが働くリー代数を作り、その分母公式から予想を導いた。26次元の格子から作った「偽のモンスター・リー代数」も、この研究の中で生まれている。
授賞の年に書いた講演の記録「ムーンシャインとは何か」では、英語を母語としない読者に向けて、ムーンシャインが月の光ではなく、ばかげた考えを指す言葉だと説明している。