生涯
紀元前 300 年ごろ、エジプトのアレクサンドリアで数学を教えた。生涯について確かなことは、ほとんど分かっていない。5 世紀の注釈家プロクロスは、エウクレイデスはプトレマイオス 1 世の時代の人で、プラトンの弟子たちより後、アルキメデスより前に生きたと書いている。
主著『原論』は 13 巻からなる。第 1〜6 巻は平面の図形と比、第 7〜9 巻は整数の性質、第 10 巻は通約できない量、第 11〜13 巻は立体を扱い、正多面体がちょうど 5 種類しかないことの証明で終わる。定義と公準から命題を 1 つずつ証明していく書き方は、その後 2000 年以上、数学の手本になった。個々の定理の多くは先人の成果だが、それを 1 本の筋に並べ直したのはエウクレイデスの仕事とされる。三平方の定理は第 1 巻の命題 47 で、その逆は命題 48 で証明されている。
プロクロスは、王に幾何学を学ぶ近道を尋ねられ、「幾何学に王道は無い」と答えたという話を伝えている。『原論』のほかに、『光学』や、天文の入門書『ファイノメナ』なども残っている。
出典
- MacTutor History of Mathematics: Euclid of Alexandria
- エウクレイデス『原論』(中村幸四郎・寺阪英孝・伊東俊太郎・池田美恵 訳『ユークリッド原論』共立出版、1971)
