量子テレポーテーション

Quantum teleportation

6人の著者は4か国に散り、メールに日は沈まなかった。

もつれた粒の組と2ビットの連絡で、量子の状態を離れた粒へ写す式。送り手の側の状態は壊れ、連絡は光より速く届かないので、物も情報も瞬間には移らない。

年代
1993年(提案)・1997年(光子での実験)
習う
大3以上・量子力学・量子情報
レベル
大学(例題 5 問)
人物
チャールズ・ベネット、ジル・ブラッサール、クロード・クレポー、リチャード・ジョサ、アッシャー・ペレス、ウィリアム・ウッターズ、アントン・ツァイリンガー、潘建偉、古澤明
作成日
更新日
執筆・監修
佐々木 航
逸話

「テレポーテーション」を疑った著者

量子テレポーテーションでは、物は1つも飛ばない。

離れた所へ移るのは、粒が持つ「状態」だけだ。光の粒(光子)なら偏光の向き、電子ならスピンの向きにあたる。しかも受け手がそれを使えるのは、電話でもメールでもよいふつうの通信で、2ビットの知らせが届いてからである。元の粒の状態は、送る途中で必ず壊れる。

この名前には、1993年に方法を考えた6人の1人も首をかしげていた。イスラエル工科大学(テクニオン)のアッシャー・ペレスは、論文の10年後に書いた回想で、手元の辞書を引いたと振り返る。そこにあったのは「物質をエネルギーに変えて空間を運び、行き先で元に戻す、理論上の移送」という説明だった。

ペレスは「われわれの考えとはまったく違う」と抗議したが、名前は残った。のちに記者から、体だけでなく魂も送れるのかと聞かれると、「魂だけだ」と答えたという。

アッシャー・ペレスの肖像(Asher Peres)
アッシャー・ペレス1934–2005量子テレポーテーションを考えた6人の1人。量子もつれの研究を進めた出典: Wikimedia Commons・Lev Vaidman・CC BY-SA 4.0

話の始まりは、もっと地味な問いだった。1989年、サンタフェ研究所の研究会で、ペレスとウィリアム・ウッターズは、同じ状態にある2つの粒の調べ方を論じた。2つを一緒に測るのと、1つずつ測って結果を知らせ合うのとで、引き出せる情報に差は出るのか。ペレスは一緒に測るほうが得な場合があると考え、ウッターズの直観は逆だった。

2人は、IBMが数年のあいだ無料で提供した通信網BITNETでやりとりを続けた。ウッターズはパスカル、ペレスはフォートランで同じ計算を組み、答えが合ったので、数値の誤りは無いとほぼ確信できた。ところが、一緒に測るほうが多くの情報を引き出せるという論文は、一度PRLに断られ、編集委員会への申し立てを経て1991年3月に載った。

舞台が動いたのは、1992年10月にダラスで開かれた物理と計算の会議である。ペレスがウッターズをIBMのチャールズ・ベネットに引き合わせると、ベネットはその論文の写しを鞄から取り出し、会う人ごとに見せているのだと言った。ジル・ブラッサール、当時モントリオールにいたリチャード・ジョサ、パリにいたクロード・クレポーとも、ペレスはそこで初めて顔を合わせている。

ブラッサールはウッターズを、モントリオール大学のセミナーに招いた。ペレスのほかの5人がそろい、セミナーのあともブラッサールの部屋で議論が続く。離れた所にいる2人が、同じ場所にいるのと同じだけうまく粒を測るには、ほかに何があればよいのか。

夕方の大学の研究室。黒板の前に椅子が寄せられ、机には紙コップと伏せた紙の束がある。窓の外に紅葉した木々が見える(画像生成 AI で描いたイメージ)
1992年秋、セミナーのあとに議論が続いたモントリオール大学の一室(様子を想像して描いた)画像生成AIで描いたイメージ

帰ってから、ウッターズはペレスに書き送った。モントリオールの仲間と面白い問題を見つけたので、意見がほしいという。

6人は5か所、4つの国、8つの時間帯に散らばっていた。原稿は電子メールで行き来し、だれかが眠っているあいだに、だれかが手を入れる。ベネットは「われわれの共同研究に日は沈まない」と冗談を言い、そう言った王はだれかで、また議論になった。調べた末に分かったのは、カール5世ではなくフェリペ2世だということだった。

ある金曜の午後、パリのクレポーからメールが届いた。送りたい粒が、遠くにある別の粒ともつれていたらどうなるのか。受け手の粒は、一度も触れていない粒ともつれるのではないか。ペレスは安息日の夕食の途中で席を立ち、計算機に走って、フランス語で「メ・ウイ(もちろんだ)」と返した。のちに「もつれの交換」と呼ばれる考えである。

ベネットが原稿の大半をまとめてPRLに投稿し、仲間に「賽は投げられた」と書き送った。題は「二重の古典チャンネルとアインシュタイン=ポドルスキー=ローゼン(EPR)チャンネルを通じた、未知の量子状態のテレポーテーション」。査読者の1人だった物理学者のデビッド・マーミンは、掲載を強く勧めた。編集部が略語のEPRを電子常磁性共鳴と書き換えてしまい、だれかが気づいて戻したことも、ペレスは書き残している。

論文は1993年3月29日に出た。

回想には、もう1つ見逃せない一節がある。送り手の側で4通りのどの結果が出たかを知る人には、その瞬間に受け手の粒の状態も分かる。回った形のままでよければ、2ビットを受け手へ送る理由は無い。ペレスはこう続ける。「しかし、それではテレポーテーションとは呼ばれず、これほど注目を集めることもなかった」。

起源

複製できない矢印と、もつれた組

量子テレポーテーションの式は、2つの古い論文の上に立っている。

1935年、アルベルト・アインシュタイン、ボリス・ポドルスキー、ネイサン・ローゼンは「物理的実在の量子力学的記述は完全と考えられるか」を発表した。離れた2つの粒が、片方を測るともう片方の結果まで分かる組になっていたら、量子力学の記述には何かが欠けているのではないか、という問いである。3人の頭文字から、こうした粒の組はEPR対と呼ばれ、いまは「もつれた組」と呼ぶことが多い。

ペレスは、大学院生としてローゼンのもとで研究を始めた。1993年の論文の題に入ったEPRの「R」は、恩師の名前だった。

もう1つは、1982年10月に『ネイチャー』に載った2ページの論文である。ウッターズとウォイチェフ・ズレックは「1つの量子は複製できない」と題し、知らない状態にある粒を、同じ状態の粒2つに増やす装置は作れないことを示した。

では、複製できない状態を遠くへ移すには、粒そのものを運ぶしかないのだろうか。6人の答えは、そうではなかった。もつれた組を前もって分けておけば、送り手は送りたい粒と組の片方を一緒に測り、結果を2ビットで知らせるだけでよい。受け手が手元の粒を4通りのどれかに回せば、元の状態が現れる。送り手の側の状態は測ったときに壊れるので、同じ状態が2つそろうことはない。

1997年、インスブルック大学のアントン・ツァイリンガーの研究室で、ディク・バウメースター、潘建偉(パン・ジェンウェイ)ら6人が光子の偏光をテレポートした。論文はこれを「量子テレポーテーションの初めての実験による検証」と呼ぶ。4通りの結果のうち装置で見分けられたのは1通りだけで、成功は4回に1回にとどまる。それでも論文は「4分の1の場合に限られるが、テレポーテーションは成功する」と書き、送り手の光子は元の状態を失うので、受け手の光子は複製ではないと強調した。

暗い実験室の黒い光学台に、鏡やレンズ、小さな結晶を載せた台がずらりと並び、かすかな光の筋が鏡のあいだを行き来している(画像生成 AI で描いたイメージ)
1997年、インスブルック大学で光子の偏光を送る実験が組まれた光学台(様子を想像して描いた)画像生成AIで描いたイメージ

翌1998年、カリフォルニア工科大学のキンブルの研究室にいた古澤明らは、別の道をとった。光子1個の偏光ではなく、光の波の振幅のように連続して変わる量を送る。もつれは、量子揺らぎを押し縮めた光(スクイーズド光)で作った。

論文の要旨は、これを「装置に入るすべての状態が実際にテレポートされる、無条件の量子テレポーテーションの初めての実現」と書く。送ったのはコヒーレント状態と呼ばれる光の状態で、送った状態と届いた状態の重なりを表す忠実度は0.58 ± 0.02だった。コヒーレント状態では、もつれを使わない方法は0.5を超えられない。

古澤明光の連続量で、入った状態がすべて届く量子テレポーテーションを示した

その後、古澤は東京大学で研究を続け、2013年、光子に乗せた量子ビットを、光の波のテレポーテーションの方式で送った。大学の発表によれば、それまでの方式で要った「転送後の成功判定測定」がいらなくなり、転送効率は100倍以上になったという。

2022年のノーベル物理学賞は、もつれた光子の実験で、アラン・アスペ、ジョン・クラウザー、ツァイリンガーの3人に贈られた。スウェーデン王立科学アカデミーの発表は、ツァイリンガーのグループが示した量子テレポーテーションを、量子状態をある粒子から離れた粒子へ移せる現象として紹介している。

では、2ビットの連絡は、なぜちょうど2ビットなのか。連絡が届く前、受け手の粒には何が入っているのか。

証明

粒1と粒2を組で読み直す

式の記号を粒の上で指した図。粒1は送りたい状態ψ、粒2と粒3はもつれた組Φ。送り手は粒1と粒2を組で測って4通りの結果βのどれかを得て、番号kを2ビットで送る。粒3にはkごとに回った形が残り、受け手は同じ回し方σをもう一度かけて直す。右辺は4つの項に1/2を掛けた和で、単位は無い。

この証明の道すじ 左辺は、送りたい状態ともつれた組を並べただけの形である。手順1〜3でこれを展開し、4〜6で粒1と粒2の部分を4つの形に並べ替えると、どの項でも、粒3には送りたい状態を決まった軸で半回転させたものが残る。7〜10で回し方に名前を付けると右辺になり、11〜13で、どの結果も4分の1で出ることと、2ビットが届く前の受け手には何も分からないことを確かめる。

は、送り手が送りたい粒1の状態。名前を付けるなら「送りたい状態」である。縦棒と山かっこのはケットと呼ぶ記号で、中に書いた名前の状態を表す。右下の数字1、2、3は粒の番号である。

(ファイ・プラス)は、粒2と粒3が「もつれた組」になっている状態を表す。粒2は送り手が、粒3は受け手が持つ。

右辺のは、送り手が粒1と粒2を組で測ったときに出る4つの結果で、番号は0から3である。この(ベータ)は名前の一部で、あとで出る重みのとは別のものだ。4通りなので、2ビットの00、01、10、11で書ける。(シグマ)は、受け手が粒3にかける「回し方」だ。はの4つの項を全部足すという記号で、前のは各項に掛かる重みになる。どの量にも単位は無い。

図で納得する

粒の状態を、円に描いた矢印で表してみる。真上を向いた矢印が「上」、真下が「下」で、量子ビットの0と1にあたる。そのあいだのどの向きを指す矢印も、上と下の両方の性質を決まった割合で持ち、これを重ね合わせと呼ぶ。

本当の矢印は、円ではなく球の上のどの向きも指せる。ただ、しばらくは球を縦に切った円の上だけで十分だ。

ただし、矢印そのものは見えない。測ると答えは上か下のどちらかしか出ず、矢印はその向きに倒れてしまう。上が出る確率は、矢印の先端の高さで決まる。真上で、真横で、真下でとして、上の確率はである。

円に描いた矢印の先端の高さをhとすると、上が出る確率は(1 + h)÷ 2。h = 0.5なら0.75、真横のh = 0なら0.5、真下のh = −1なら0。

同じ向きの矢印の粒を20個用意して、1個ずつ測る。矢印を横へ倒していくと、上と下の数は半々に近づく。1個の粒は1回しか測れないので、出た答えが上でも、元の矢印がどれだけ傾いていたかは分からない。

だとすれば、知らない向きの矢印を写して数を増やし、まとめて測ればよさそうに思える。ところが、1982年にウッターズとズレックが示したとおり、知らない向きの矢印は写せない。そっくり同じ粒2つに増やす装置は、量子力学の決まりと両立しないのである。

知らない向きの矢印を持つ粒から、同じ矢印の粒を2つ作る装置は作れない(上の段)。測ると上か下が出るだけで、矢印はその向きに倒れる(下の段)。

だから送り手は、矢印を読まずに送るしかない。そこで先にもつれた組を作り、粒2を送り手、粒3を受け手に分けておく。もつれた組の粒は、1つずつ見るとどの向きで測っても半々に答えが出る。ところが2つを同じ向きで測ると、答えはいつもそろう。

塗りつぶした丸は、測る軸の塗りつぶした点の側が出たことを表す。測る向きを変えても、そろう組の数は変わらない。それでいて、どちらの粒の答えも、それだけを見ればでたらめである。

送り手は次に、粒1と粒2を「組で」測る。1つずつの向きは問わず、2つがそろっているか逆か、足した形か引いた形かだけを問う測り方で、ベル測定と呼ぶ。結果は4通りで、どれも確率は4分の1。送りたい矢印がどちらを向いていても、この確率は変わらない。

その瞬間、受け手が持つ粒3の矢印は、結果に応じて決まる。結果0なら送りたい矢印と同じ向き、結果1なら上下に折り返した向き、結果2なら反対向き、結果3なら左右に折り返した向きになる。

送りたい矢印(太線)に対して、結果0の受け手の矢印は同じ向き、結果1は上下に折り返した向き、結果2は反対向き、結果3は左右に折り返した向き。どれも確率は4分の1。

受け手は、2ビットで結果を聞いてから、粒3を回して直す。結果1なら横の軸、結果2なら紙に垂直な軸、結果3なら縦の軸のまわりに半回転させる。球の上で軸のまわりに半回転させると、円の上では折り返しか、反対向きへの回転に見える。

結果は測るたびにでたらめに変わるが、直したあとの矢印はいつも送りたい矢印と重なる。

2ビットが届く前の受け手は、何を持っているのだろうか。4本の矢印のどれかが、4分の1ずつの確率で手元にある。4本を足すと、横の成分も縦の成分も打ち消し合って、ちょうど0になる。

4本の矢印(同じ向き、上下に折り返し、反対向き、左右に折り返し)を順につなぐと、出発した点に戻るので、和は0になる。2ビットが届く前の受け手の粒は、どう測っても上と下が半々に出る。

平均の矢印が0なら、どの向きで測っても、その向きに沿った高さの平均は0になる。上の確率はで、受け手が手元の粒をどう測っても、上と下が半々に出る。しかも、送りたい矢印がどちらを向いていても、この結果は変わらない。

だから、送り手が組で測った瞬間に、受け手の側で分かることは何も無い。意味のある中身が伝わるのは2ビットが届いてからで、その知らせは光より速く進めない。

一方、送り手の粒1は、組で測ったときに矢印の向きを失う。手元に残るのは2ビットの結果だけで、同じ矢印が送り手と受け手の両方にそろう瞬間は無い。複製できないという決まりとも、ぶつからない。

式で確かめる

円に描いた矢印を、式に直す。は上、は下の状態で、送りたい状態は2つに重みとを付けて足した形に書ける。この重みは確率振幅と呼ばれ、2乗すると、測ったときにその答えが出る確率になる。

  1. 送りたい状態を、上と下の重ね合わせで書く。上と下の確率を足すと1になる。

上の重み0.8と下の重み0.6を1辺とする正方形の面積は0.64と0.36で、足すと1。上の確率は0.64、下の確率は0.36で、矢印の先端の高さhは0.64 − 0.36 = 0.28。

の縦棒は絶対値で、重みが負の数でも2乗は正になる。円に描く矢印はとがふつうの数の場合で、球の上のどの向きも表すには、2乗すると−1になる数を含む複素数を使う。

図で納得するで使った高さは、上の確率から下の確率を引いたにあたる。これをと辺ごとに足すとになる。上の確率はで、図で納得するの式そのものだ。

  1. もつれた組を書く。ケットを2つ並べるのは「粒2が上で、粒3も上」という意味で、は2つの場合を半々にする重みである。

もつれた組の粒2と粒3を同じ向きで測ったときの4つの組み合わせの表。上上と下下が2分の1ずつで、上下と下上は0。1つずつ見ると半々だが、2つの答えはいつもそろう。

重みを2乗するとなので、上上と下下が半々で出て、上下や下上は出ない。並べたケットは、粒の番号を省いて、とも書く。この並べ方をテンソル積と呼び、記号で書くこともある。

  1. 左辺の2つを並べ、かっこを分配法則で開く。は、粒1が、粒2が、粒3がの状態である。

粒1の2つの項(α上とβ下)と、もつれた組の2つの項(上上と下下)を縦と横に並べた表。4つのマスがα000、α011、β100、β111で、どれにも約0.707が掛かり、展開した4つの項になる。

の展開と同じで、粒1の2つの項ともつれた組の2つの項を1つずつ掛けて、4つの項が出る。ここまでは、まだ何も測っていない。

4つの形に並べ替える

  1. 2つの粒でつくる4つの形を決める。は、上の符号どうし、下の符号どうしで読む2つの式をまとめた書き方だ。この4つをベル状態と呼ぶ。言葉で言えば、は「そろって足す形」、は「そろって引く形」、は「逆で足す形」、は「逆で引く形」である。

  2. 4の式を逆に解く。そろって足す形と引く形を足すとが消え、が残るので、で割る。引けばが消えてが出る。逆で足す形と引く形を足し引きすれば、とが出る。

上上を横向き、下下を縦向きの長さ1の矢印にとると、そろって足す形は斜め上、そろって引く形は斜め下を向く長さ1の矢印になる。2本を足すと横向きで長さ1.41(2の平方根)の矢印になり、1.41で割ると太線の矢印、つまり上上に戻る。

とを足すとになり、が出る。手順5も同じ計算で、2の代わりにで割る点だけが違う。

  1. 3の式の粒1と粒2の部分に、5の4つの式を入れる。になり、ベル状態ごとに粒3の部分をまとめる。

組の結果ごとに粒3に残る形の表。そろって足す形ならα上 + β下で何もしない。逆で足す形ならβ上 + α下で横の軸、逆で引く形なら −β上 + α下で前後の軸、そろって引く形ならα上 − β下で縦の軸のまわりに半回転させる。どの行も前に1/2が付く。

4つの項は、どれも粒3にとの両方を残している。つまり、送りたい状態の中身は測る前から粒3に入っていて、4通りの形に崩れているだけだ。1項ずつの計算は、0.8と0.6を入れた次の章の手順5〜8でたどれる。

回し方に名前を付ける

  1. 受け手の4つの回し方を決める。は何もしない回し方、は上と下を入れ替える回し方、は下の符号を変える回し方で、は入れ替えて符号を変え、全体にを掛ける。

球の上の矢印を半回転させる3つの軸。σ₁は横の軸、σ₂は前後の軸(紙に垂直)、σ₃は縦の軸のまわりに180°回す。

教科書では、この4つを2行2列の行列で書き、を単位行列、からをパウリ行列と呼ぶ。球の上では、どれもある軸のまわりの半回転にあたる。

  1. 7の回し方を、送りたい状態にかける。との行き先を、それぞれの重みごと書き換えればよい。なら、はに、はになり、最後にをかっこの外へくくり出す。

6の式で粒3に残る形と比べると、との形はそのまま現れ、だけにが余分に付いている。

  1. 余分なを打ち消すため、組の結果に名前を付け直す。粒1にだけをかけたもつれた組をとする(は、粒2には何もしない印)。このは名前の一部で、手順1の重みとは別のものだ。

iを掛けるたびに、1はi、−1、−iと90°ずつ回り、4回で1に戻る。i × i = −1で、(−i)× i = 1。

で書き出してみる。は粒1のをに、をに変えるので、はに、はになる。をくくり出せば、逆で引く形の出来上がりだ。

ほかの3つはが出ない。は粒1の上と下を入れ替えるので、はの符号だけを変えるので、何もしないではになる。

の項はで、なので、6の式の3行目とぴったり重なる。

  1. 6の式の4つの項を9の名前で書き直し、で1つの式に書くと、記事の式になる。

確率と、連絡の前

  1. 結果が出る確率を求める。4つのベル状態は、手順5の図の矢印のように、どれも長さ1で互いに直角な向きの矢印として扱える。だから確率は、その項に付いたの2乗に、粒3に残る重みの2乗の和を掛けたものだ。回しても重みの2乗の和は変わらない。に付いたも、の図の円の上にある大きさ1の数で、絶対値の2乗は1なので、どのでも同じになる。

4つの結果k = 0、1、2、3は、2ビットの00、01、10、11で送れる。どれも確率は4分の1で、正方形を4等分したマス1つ分。
  1. 受け手は結果を聞いてから、同じをもう一度かける。どの回し方も2回で元に戻る(では)。

こうして粒3は送りたい状態になり、粒1と粒2はベル状態のどれかになって、元のとを持たない。

  1. 2ビットを聞く前の受け手の粒は、4つの矢印が4分の1ずつ混ざったものである。矢印の先を、横、前後、縦の座標で書く。軸のまわりに半回転させると、軸に沿った成分はそのままで、ほかの2つの成分は符号が変わる。は横の軸のまわりなのでとの符号を変え、はとの、はとの符号を変える。

送りたい状態の重みが0.8と0.6のとき、矢印の先の座標は(0.96, 0, 0.28)。4つの回し方で符号を変えた4つの点を表にして足すと、どの列も0になる。

重みが0.8と0.6なら高さはで、先端は半径1の円の上にあるから、横の位置は三平方の定理でと決まる。

平均の矢印の長さが0の粒は、どの向きで測っても上と下が半々に出る。これはとによらないので、受け手の手元だけからは何も読みとれない。

途中の計算

0.8と0.6で4つの形を数える

証明の手順3〜12を、送りたい状態の重みを、にして1行ずつたどる。を使い、小数は第3位までに丸めてある。

  1. 送りたい状態に数を入れる

  2. 確率の合計が1になるかを見る

  3. もつれた組と並べて展開する

  4. を掛けて小数にする

上上上の項0.566と下下下の項0.424を、そろって足す形と引く形に0.707倍ずつ分けると、足す形には0.4上 + 0.3下、引く形には0.4上 − 0.3下が集まる。
  1. 上上上の項を、証明の手順5の式で、そろって足す形と引く形に分ける

  2. 下下下の項を分ける(引く形には − が付く)

  3. 上下下と下上上の項を、逆で足す形と引く形に分ける

  4. ベル状態ごとに粒3の部分を集める

4つの結果と粒3の形の表。そろって足すなら0.8上 + 0.6下、逆で足すなら0.6上 + 0.8下、逆で引くなら −0.6上 + 0.8下、そろって引くなら0.8上 − 0.6下で、矢印はそれぞれ送りたい矢印、上下の折り返し、反対向き、左右の折り返し。
  1. 結果ごとの確率を出す

  2. 結果1が出たら、粒3の重みを0.5で割る

  3. 上と下を入れ替えるをかける

  4. 結果2なら0.5で割ってからをかける

8の行の4つのかっこは、証明の手順6のなどに、を入れたものと一致する。0.5で割るのは、確率0.25の結果が出たあとで、粒3の重みの2乗の和を1に戻すためだ。なお、12の行の前に残るは大きさ1の数で、絶対値の2乗は1なので、どの向きで測っても確率を変えない。だから送りたい状態と同じとみなせる。

応用

1,400 km先の合格点

合格点は3分の2。届いた状態がどれだけ正しいかは、忠実度で測る。送りたい矢印の向きを「上」とみなして受け手の粒を測り、上が出る確率である。受け手の矢印の先端が、送りたい向きに沿ってどれだけの高さにあるかをとすると、次の式になる。完全に届けばだ。

忠実度の目盛り。2ビットの連絡なしは0.5、もつれを使わず測って作り直すと平均で2/3、2017年の衛星の実験は0.80、完全なら1。

2ビットを聞かずに何もしないと、忠実度は平均で0.5にとどまる。では、重みが0.8と0.6の例ではどうか。受け手の粒の上と下の重みに、送りたい状態の重み0.8と0.6をそれぞれ掛けて足した数を「重なり」と呼ぶと、忠実度は重なりの2乗で求まる。

確率振幅を2乗すると確率になる、という決まりと同じ形だ。同じ向きなら重なりはで、反対向きなら0でになり、の両端と合う。

送りたい状態の重みが0.8と0.6のとき、4つの結果で受け手の粒に残る重みと、重なり、忠実度の表。結果0は重なり1で忠実度1、結果1は0.96で0.9216、結果2は0で0、結果3は0.28で0.0784。平均は0.5。

上下に折り返した結果1の矢印は送りたい向きに近く、重なりは、忠実度はになる。4つを平均すると次のとおりだ。

一方、もつれを使わずに送る方法もある。送り手が粒を上か下かで測り、結果の1ビットを送って、受け手がその向きの粒を作り直す。球の上のあらゆる向きで平均すると忠実度はになり(例題4)、もつれの無い方法はこれを超えられない。だから実験では、忠実度が3分の2を超えるかどうかが合格点になる。

衛星まで1,400 km。2017年、中国科学技術大学の潘建偉らは、チベットのガリにある標高5,100 mの地上局から、高度約500 kmを回る衛星「墨子」へ、光子の状態をテレポートした。衛星は2016年8月16日に打ち上げられ、地上局の上を真夜中に通る軌道を回る。距離は500〜1,400 kmで、32回の通過で、4つの光子がそろった記録が911回得られた。

標高の高い荒れ地の夜。白いドームから細い光の筋が満天の星空へ伸び、頭上を小さな衛星の光が横切っていく(画像生成 AI で描いたイメージ)
真夜中、チベットのガリ地上局から衛星「墨子」へ光子を送った実験(様子を想像して描いた)画像生成AIで描いたイメージ

送った6つの状態の忠実度は平均0.80 ± 0.01で、3分の2を上回った。地上局から衛星への道のりは大部分が真空で、光が失われにくい。論文は、同じ光源で1,200 kmの光ファイバーを通したら、1回の成功を見るまでに3,800億年、宇宙の年齢の20倍待つことになると見積もっている。

2ビットは光の速さで追いかける。1,400 km離れた受け手に2ビットを送るなら、光の速さでも次の時間がかかる。

横に距離、縦に時間をとった図。送り手が組で測った瞬間から、2ビットは光の速さの斜めの線で進み、1,400 km先の受け手に4.7ミリ秒で届く。届く前の受け手の粒は、どう測っても上と下が半々。

受け手は、この4.7ミリ秒が過ぎるまで、送りたい状態について何も知りようがない。墨子の実験では、受け手の側の直しを、あとでデータを処理するときにかけている。それでも、送り手の結果を知らなければ直せないことに変わりはない。

例題と解説

矢印と2ビットで解く

例題 1基本矢印の高さと確率

円に描いた矢印で、先端の高さがのとき、測って上が出る確率はである。(1)のとき、上と下が出る確率を求めよ。(2)重みが、の状態について、矢印の先端の高さを求めよ。

解説を見る

(1)上の確率はで、下の確率はである。

(2)上の確率は重みの2乗で、下の確率はになる。高さは2つの差なので次のとおり。

確かにで、上の確率と合う。矢印は真横より少し下を向いている。

例題 2基本月まで届く2ビット

(1)地球から月までを kmとする。月面の受け手へ2ビットを送るのに、光の速さ m/sで何秒かかるか。(2)4通りの結果を知らせるのに、2ビットで足りるのはなぜか。

解説を見る

(1)距離をmに直すと mである。

送り手が組で測ってから1.28秒たつまで、受け手は送りたい状態について何も分からない。

(2)1ビットは0か1の2通りを区別する。2ビットなら通りで、00、01、10、11の4つを結果に1つずつ割り当てられる。

例題 3大学そろって引く形が出たとき

送りたい状態をとする。(1)証明の手順6を使い、送り手の結果が()だったときの粒3の状態を、重みの2乗の和が1になる形で書け。(2)受け手がかける回し方と、その結果を書け。

解説を見る

(1)手順6の4行目から、粒3の部分はである。重みの2乗の和はなので、で割る。

(2)なので、下の符号を変えるをかける。

送りたい状態と同じになる。円の上では、左右に折り返した矢印を、縦の軸のまわりに半回転させて戻したことにあたる。

例題 4大学もつれを使わない送り方

送り手が送りたい粒を上か下かで測り、結果を1ビットで送る。受け手は、上なら上向き、下なら下向きの粒を作る。(1)送りたい矢印の先端の高さがのとき、忠実度の平均がになることを示せ。(2)送りたい矢印が球の上のどの向きにも同じように散らばっているとき、高さは −1から1まで一様に散らばる。の平均を求め、忠実度の平均がになることを示せ。

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(1)上が出る確率はである。このとき受け手は上向きの粒を作り、その忠実度は、送りたい矢印の向きで上向きの粒を測って上が出る確率で、やはりになる。下が出たときは、確率も忠実度もだ。2つの場合を確率で重みづけして足す。

(2)球を同じ厚さの輪切りにすると、どの帯も表面積が等しい(アルキメデスが示した)。だから高さは −1から1まで一様に散らばり、の平均は積分で求まる。は、−1から1まで細かく区切って足し合わせる記号である。

は、グラフと横軸のあいだの、−1から1までの面積にあたる。0から1までの部分は、1辺1の正方形の3分の1ので、左右を合わせるとだ。平均は、この面積を区間の長さ2で割って求める。

忠実度の平均はになる。上か下かではなく別の向きで測っても、矢印が一様に散らばっていれば同じ値になる。

例題 5大学もつれの交換

粒1が、遠くの粒0ともつれた組になっている。この粒1を、もつれた組を使ってテレポートする。送り手の結果がで、受け手がで直したとき、粒0と粒3はどんな状態になるか。

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粒0と粒1の組をと書き、粒1がの項との項のそれぞれに記事の式を使う。式はがどんな状態でも成り立つので、2つの項を足しても形は変わらない。

結果が出たあと、受け手が粒3にをかけると、手順12ので、かっこの中はになる。一度も触れ合っていない粒0と粒3が、もつれた組になる。1993年にクレポーがペレスに問いかけた「もつれの交換」で、離れた節点どうしをつなぐ量子の中継に使われている。

図示

3つの手順を1枚に

量子テレポーテーションの3つの手順。1でもつれた組の粒2を送り手、粒3を受け手に分ける。2で送り手が粒1と粒2を組で測り、4通りの結果kを得る。このとき粒3は4通りのどれかになっている。3で2ビットを送り、受け手が回し方でkに合った半回転をかけると、粒3は粒1の元の状態になる。粒1と粒2に元の向きは残らない。

運ばれるのは粒ではなく、2ビットの連絡と、前もって分けたもつれだけである。粒3は最初から受け手の手元にあり、手順3の半回転で、送りたい状態に仕上がる。

シミュレーション

連絡を切ると0.5に落ちる

左の球の矢印が送りたい状態で、2つのつまみで向きを選べる。1.6秒ごとに1回送り、組で測った結果が真ん中の4つの箱のどれかに出る。受け手の球では、結果に応じた軸のまわりで矢印が半回転し、中が空いた丸で示した送りたい向きに重なっていく。「2ビットの連絡」を切ると受け手は何もしないので、届いた矢印の平均(点線)は短くなり、忠実度の平均は0.5に近づく。

広がる学問

もつれた組が届く学問

  • 物理学 光子やイオン、固体の中のスピンのあいだで、もつれがどれだけ保たれたかを確かめるとき、テレポートした状態の忠実度が、もつれを使わない限界を超えるかを物差しにする。限界の値は運ぶ量の種類で変わり、光子の偏光のような量子ビットでは3分の2、1998年の光の波の状態では0.5だった。
  • 情報科学 量子ビットを計算機の中や計算機のあいだで動かすとき、テレポーテーションの手順を部品として使う。組で測って2ビットを送り、パウリ行列で直す流れは、量子ネットワークの中継(もつれの交換)や、離れた量子ビットのあいだのゲートを送る方法にもそのまま現れる。ベネットとブラッサールは1984年に量子暗号の方式BB84を発表しており、ペレスは、量子の通信と古典の通信を組み合わせる例として、テレポーテーションとBB84を並べている。
  • 数学 粒2つ分の状態を表す4次元のベクトル空間で、基底を取り替える計算に使う。記事の式は、3つの粒の8次元の空間で、粒1と粒2の基底をなどからベル状態に取り替えただけのものだ。単位行列と3つのパウリ行列を組み合わせると、2行2列のどんな行列も書けることが、4通りの回し方で足りる理由の裏にある。
  • 哲学 量子状態とは何かを考えるとき、テレポーテーションは格好の例になる。ペレスは2003年の論文で「未知の量子状態というものは無い」と書き、運ばれるのは、状態を用意した人の知識がどの粒に当てはまるかだと論じた。1935年のEPRの論文が問うた「物理的実在」の意味とも、同じ所でつながっている。
いまの研究と事業

中継し、計算を運ぶ

  • 2022年 デルフト工科大学のQuTech(R・ハンソンら): 3つの節点アリス、ボブ、チャーリーを光でつなぎ、隣り合わないチャーリーからアリスへ状態をテレポートした。どの節点も、ダイヤモンドの中の窒素空孔中心(NV中心)を量子ビットに使う。先に2本のつながりでもつれを作り、真ん中のボブで「もつれの交換」をして、アリスとチャーリーを直接もつれさせる。ベル測定の結果をアリスに送り、記事の式のにあたる操作をその場でかけて、6つの状態の忠実度の平均は0.702と、古典の限界3分の2を上回った。出典はHermansほか「Qubit teleportation between non-neighbouring nodes in a quantum network」Nature 605 (2022), 663-668・arXiv:2110.11373。
  • 2024年 ノースウェスタン大学などのチーム(プレム・クマールら): 長さ30.2 kmの光ファイバーに、400 Gbpsのふつうのデータの光を流したまま、量子テレポーテーションを成功させた。粒1と粒2を組で測るベル測定はファイバーの中ほどに置き、量子の光子は、強いデータの光から散る雑音を避けるため、波長の違う帯に乗せた。記事の式のを見分ける装置を、ふつうの通信網の途中に置けることを示した形になる。出典はThomasほか「Quantum teleportation coexisting with classical communications in optical fiber」Optica 11 (2024), 1700-1707・arXiv:2404.10738。
  • 2024年 理化学研究所と東京大学など(古澤明ら): NTT、Fixstars Amplifyを加えた共同研究グループが、測定誘起型と呼ぶ光量子コンピューターを開発し、11月8日に発表した。インターネットのクラウドから使え、量子テレポーテーションをくり返して計算を進める。発表によれば、テレポーテーションはそのままでは入力を出力に写すだけだが、測る基底を変えると、写す以外の量子操作もかけられる。記事の式でいえば、送り手の測り方と受け手の直し方の組を変えて、届く状態に操作をかける形である。出典は理化学研究所ほか「新方式の量子コンピュータを実現」(2024年11月8日)。
  • 2025年 オックスフォード大学(D・M・ルーカスら): イオンを捕まえて量子ビットにする2台の装置を、約2 m離して光でつないだ。もつれを使い、2つの量子ビットにかける制御Zゲートを、装置をまたいでテレポートした。ゲートの忠実度は86%で、この方法でグローバーの探索を走らせた成功率は71%だった。量子ビットそのものではなく操作を送る方法だが、先にもつれを作り、測った結果をその場で古典の通信で送り合い、結果に応じた回転で仕上げる組み立ては、記事の式と同じである。出典はMainほか「Distributed quantum computing across an optical network link」Nature 638 (2025), 383-388・arXiv:2407.00835。

1993年に6人がメールで組み立てた式は、いまは送る先が衛星になり、運ぶものが計算の手順になった。2ビットの連絡が光より速くならない決まりだけは、どの実験でも変わっていない。

参考文献

  1. C. H. Bennett, G. Brassard, C. Crépeau, R. Jozsa, A. Peres, W. K. Wootters, "Teleporting an unknown quantum state via dual classical and Einstein-Podolsky-Rosen channels", Physical Review Letters 70 (1993), 1895-1899; IBM Research, "Charles Bennett" (profile).
  2. A. Peres, "What is actually teleported?", arXiv:quant-ph/0304158 (2003); A. Peres, W. K. Wootters, "Optimal detection of quantum information", Physical Review Letters 66 (1991), 1119-1122.
  3. A. Einstein, B. Podolsky, N. Rosen, "Can Quantum-Mechanical Description of Physical Reality Be Considered Complete?", Physical Review 47 (1935), 777-780; W. K. Wootters, W. H. Zurek, "A single quantum cannot be cloned", Nature 299 (1982), 802-803.
  4. D. Bouwmeester, J.-W. Pan, K. Mattle, M. Eibl, H. Weinfurter, A. Zeilinger, "Experimental quantum teleportation", Nature 390 (1997), 575-579. arXiv:1901.11004
  5. A. Furusawa, J. L. Sørensen, S. L. Braunstein, C. A. Fuchs, H. J. Kimble, E. S. Polzik, "Unconditional Quantum Teleportation", Science 282 (1998), 706-709; 東京大学「光の粒に乗せた量子情報の「テレポート」、完全な方式で実現」(2013年8月29日)
  6. J.-G. Ren et al., "Ground-to-satellite quantum teleportation", Nature 549 (2017), 70-73. arXiv:1707.00934
  7. The Royal Swedish Academy of Sciences, "The Nobel Prize in Physics 2022", press release, 4 October 2022.

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この記事は、人が監修しながらAIを活用して執筆した。執筆・監修: 佐々木 航(株式会社Game)。

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