銀河の回転曲線

Galaxy rotation curve

外の星ほど遅く回るはずが、速さは落ちなかった。

銀河の中心から距離rの所を回る速さと、その内側の質量を結ぶ式。外でも速さが落ちないことから、光らない質量の量が分かる。

年代
1970年
習う
高2・物理・様々な運動
レベル
基本(例題 4 問)
人物
ヴェラ・ルービン、ケント・フォード、フリッツ・ツビッキー、モルデハイ・ミルグロム
作成日
更新日
執筆・監修
佐々木 航
逸話

外ほど遅いはずだった

「驚きはすぐにやってきた。最初の夜が終わるころには、私たちは回転曲線の形に首をかしげていた」。カーネギー研究所の記事によると、天文学者ヴェラ・ルービンは、銀河の回る速さを測った日々をそう書き残している。回転曲線とは、中心からの距離ごとに、回る速さを並べたグラフのことだ。

首をかしげたのは、外の星が遅くならなかったからである。海王星は秒速5.4 kmで太陽のまわりを回り、地球は29.8 km、水星は47.4 kmで回る。太陽から離れた惑星ほど、ゆっくり回る。銀河の明るさも中心に集まっているので、外側の星やガスは、惑星と同じように遅くなるはずだった。

速さが落ちないなら、光の弱い外側にも質量があることになる。

1965年、ルービンはワシントンのカーネギー研究所の地磁気部門に職を得た。カーネギー研究所によれば、部門で初めての女性の研究職員である。面接代わりの昼食の席で隣に座ったのが、イメージ管つきの分光器を作ったばかりのケント・フォードだった。「まったく思いがけない贈り物だった」と、ルービンはのちに振り返っている。

ヴェラ・ルービンの肖像(Vera Rubin measuring spectra (cropped))
ヴェラ・ルービン1928–2016銀河の回る速さを測り、見えない質量の証拠を積み上げた出典: Wikimedia Commons・NOIRLab/NSF/AURA・CC BY 4.0

分光器は、天体の光を波長ごとに分けて、写真の乾板(ガラスの写真板)に写す装置だ。フォードの装置は光をいったん電子に変えて強めるので、露出の時間はそれまでの10分の1で済んだという。2人はアリゾナ州のローウェル天文台とキットピーク国立天文台に通い、隣のアンドロメダ銀河を写し続けた。

ケント・フォードの肖像(画像生成 AI で描いたイメージ)
ケント・フォード1931–2023暗い光を強める検出器を作り、ルービンと銀河の回転を測った画像生成AIで描いたイメージ
天文台のドームの中で、大きな望遠鏡の下に取り付けた金属の装置に、女性の天文学者が顔を寄せている。(画像生成 AI で描いたイメージ)
1965年、キットピーク国立天文台でフォードの分光器をのぞくルービン(カーネギー研究所の写真の説明をもとにしたイメージ)画像生成AIで描いたイメージ

論文が専門誌に届いたのは1969年7月7日、載ったのは1970年2月のアストロフィジカル・ジャーナルである。2人は中心から3〜24 kpcにある67か所の電離した水素ガスの雲を、主に水素が出す656.3 nmの光で測り、多くの雲の速さを±10 km/sの精度で出した。kpc(キロパーセク)は銀河の大きさに使う長さの単位で、1 kpcは約3,260光年にあたる。

結果は、惑星のような「外ほど遅い」回り方とは合わなかった。中心から4 kpcより外では、内側に含まれる質量が、14 kpcまで半径にほぼ比例して増えていたのである。その先も、増え方をゆるめながら増えていた。

ただし、論文の要旨は質量の増え方を伝えるだけで、光らない物質があるとは書いていない。カーネギー研究所の記事によれば、ルービン自身も、疑う学界を納得させるにはもっと証拠が要ると考えていた。

起源

1933年の「暗い物質」

見えない質量を言い出したのは、ルービンが最初ではない。1933年、天文学者フリッツ・ツビッキーは、遠くの銀河の光のずれを論じた論文をスイスの物理学の雑誌に書き、その中で、かみのけ座銀河団の銀河の速さを取り上げた。手がかりは、わずか8個の銀河の速さだった。1個は銀河団に重なって見えるだけかもしれないとツビッキー自身が断っているが、それでも互いの速さの違いは、少なくとも1,500〜2,000 km/sもあった。

銀河団が飛び散らずにまとまっているなら、平均の密度は、光る物質から見積もった値の少なくとも400倍なければならない。ツビッキーはそう計算し、光らない物質が光る物質よりはるかに多くあるという、驚くべき結果になると書いた。使った言葉は「dunkle Materie」、ドイツ語で「暗い物質」だ。今の日本語では暗黒物質という。

では、なぜこの考えはすぐに広まらなかったのか。NASAの解説によれば、当時の暗黒物質は、裏付けの足りない周辺の考えとみなされていた。

1970年の論文のあとも、ルービンとフォードは銀河を測り続けた。1975年にはロバーツとホワイトハーストが、電波でアンドロメダ銀河の水素ガスを測った。光で見える円盤のはるか外でも、速さは高いままだった。

星の多い夜空の下に天文台の丸いドームが立ち、空の高い所に細長い楕円の淡い光が見える。人の姿は無い。(画像生成 AI で描いたイメージ)
アリゾナの天文台のドームと、夜空に淡く見えるアンドロメダ銀河(イメージ)画像生成AIで描いたイメージ

1978年と1980年には、トナードを加えた3人が、渦巻銀河の回転を系統立てて調べた論文を出す。1980年の論文が扱ったのは、半径が4 kpcから122 kpcまで違う21個の銀河である。カーネギー研究所の記事が引くところでは、論文には「光って見える銀河の外に、光らない物質があるという結論は避けられない」とある。NASAの解説によれば、ルービンの見つけた証拠で、暗黒物質という考えは学界に受け入れられた。

ルービンは2016年に亡くなった。3年後の2019年12月20日に成立したアメリカの法律で、全米科学財団とエネルギー省が資金を出す大型の望遠鏡が「ヴェラ・C・ルービン天文台」と名づけられた。法律には、何十億もの銀河を地図にして、暗黒物質の正体を探るとある。

では、回る速さを測るだけで、なぜ見えない質量の量まで分かるのだろうか。

証明

円を回り続ける速さ

道すじ。 星を、銀河の中心を囲む円の上を回る点とみなす。回り続けるのに要る中心向きの力と、内側の質量が引く力を等しいと置き、式を出す(手順1〜6)。太陽系に数を入れたあと、式を逆向きに読んで、速さから質量を出す(手順7、8)。

4つの文字

は、銀河の中心から星までの距離である。はその距離の所を回る星やガスの速さで、距離を決めると速さが1つ決まるという意味で、かっこの中にを書く。このかっこは掛け算ではない。

公式の文字を、銀河の中心のまわりを回る星で指した図。rは中心から星までの距離、v(r)はそこで回る速さ、M(r)は距離rより内側にある質量の合計、Gは万有引力定数で、1 kpcは約3,260光年である。

は、中心から距離より内側にある質量の合計だ。星もガスも、光らない物も全部入る。は万有引力定数と呼ぶ決まった数で、 N·m²/kg²である。ルートの記号は、2乗すると中の数になる数を表す。たとえばだ。

外側の質量は、なぜ数えなくてよいのか。質量が球の形に広がっているなら、外側の殻が引く力は打ち消し合って0になる。近い側は量が少ないが近くから引き、遠い側は量が多いが遠くから引くからだ。

星を通る2本の線で外側の殻を切ると、近い側の小さな部分と遠い側の大きな部分ができ、2つの引きは打ち消し合う。中心へ引くのは斜線の内側の質量M(r)だけである。

もっとも、銀河の円盤は球ではないので、打ち消し合いは完全ではない。銀河ではこの式は目安で、精密な計算では円盤の形を入れて解く。

引く力が向心力になる

  1. 質量の星が半径の円を速さで回り続けるには、中心向きに次の力が要る。この力を向心力という

は円運動の加速度で、導き方は万有引力の法則の証明で読める。

  1. 内側の質量が星を引く力を、万有引力の法則で書く

  2. 引く力が要る力とちょうど等しいとき、星は同じ円を回り続ける。2つの式を等号で結ぶ

円を回る星mに、中心のM(r)が引く力と、円を回るのに要る力mv²/rを並べた図。引く力が小さいと外へ離れ、大きいと内へ落ち、等しいと同じ円を回り続ける。
  1. 両辺をで割る。星の質量が消える

  2. 両辺にを掛ける。右辺の分母のがになる

  3. 両辺の平方根をとる。速さは正なので、正のほうを残す

手順4でが消えたので、同じ距離にある星は、重くても軽くても同じ速さで回る。

地球で数を入れる

太陽のまわりでは、内側の質量はほぼ太陽1つだけだ。太陽の質量 kgと、太陽から地球までの距離 mを入れる。数の部分と、10の右肩の数を分けて計算する。10の何乗どうしを掛けると右肩の数は足し算に、割ると引き算になる。

で、右肩の数はになる。続いてで割る。数の部分は、右肩の数はである。

数の部分と10の右肩の数を分けて計算した表。GとMを掛けて13.27と19、rで割って8.87と8、887×10⁶と書き直して887と6、平方根をとって29.8と3になる。

をと書き直すと、平方根がとりやすい。で、なのでである。

秒速29.8 kmで、NASAの資料にある地球の平均の速さと同じ値になった。

太陽系は外ほど遅い

内側の質量が太陽1つで変わらないなら、速さを決めるのはだけだ。が4倍になると、なので速さは半分になる。はに反比例する。

惑星距離(億km)速さ式の値
水星0.57947.447.9
金星1.08235.035.0
地球1.49629.829.8
火星2.28024.124.1
木星7.78513.113.1
土星14.329.79.6
天王星28.676.86.8
海王星45.155.45.4

距離は太陽からの平均の距離、速さはNASAの惑星の資料にある平均の値(km/s)で、右の列はで出した値である。海王星は地球の30.2倍遠いので、で割ると km/sになる。水星だけ少しずれるのは、軌道が円からかなりつぶれているからだ。

速さから質量を逆算する

式を逆向きに読むと、回る速さから内側の質量が出る。

  1. 手順5の両辺にを掛ける

  2. 両辺をで割り、左右を入れかえる

がによらず同じなら、も決まった数なので、はに比例する。を2倍にするとも2倍、3倍にすると3倍だ。

中心から同じ幅で区切った4つの輪に点を打った図。vが同じならM(r)はrに比例するので、どの輪にも同じ量の質量が入り、外の輪ほど広いぶん点はまばらになる。

たとえば km/sで平らなら、半径10 kpcの内側には太陽の約1.13×10¹¹倍、20 kpcの内側にはその2倍の質量がある。太陽系では、外へ行っても内側の質量は太陽1つから増えない。だから惑星は外ほど遅い。つまり、銀河で速さが落ちないのは、光の弱い外側にも質量が増え続けているからだ。

途中の計算

光のずれで速さを読む

道すじ。 水素の光の線が波長でどれだけずれたかを測り、視線の向きの速さに直す(手順1〜3)。銀河の左右の端で測った速さから、銀河全体の動きを除き、回る速さを取り出す(手順4、5)。

水素のガスは、656.3 nmという決まった波長の光を強く出す。nm(ナノメートル)は10億分の1 mだ。光を出すガスが地球から遠ざかると、届く光の波長は長い側へ、近づくと短い側へずれる。これが光のドップラー効果である。

地球から見て近づく・遠ざかる向きの速さを、視線の向きの速さという。この速さが光の速さよりずっと小さいとき、ずれ(デルタ・ラムダ)ともとの波長のあいだにが成り立つ。

  1. ある雲の線が656.8 nmに写ったとする。もとの波長を引く

  2. もとの波長で割る

  3. 光の速さ km/sを掛ける。長い側へずれたので、遠ざかる速さである

銀河は全体としても動いているので、測った速さには、回る速さと銀河全体の速さが足し合わさっている。円盤の真横から見て、左の端が1,180 km/s、右の端が820 km/sで遠ざかっていたとしよう。

  1. 左右の平均をとる。回る分は左右で逆向きなので打ち消し合い、銀河全体の遠ざかる速さが残る

  2. 左の端の速さからを引くと、回る速さが残る

銀河の円盤を上から見た図で、地球は下の方向にある。左の端が1,180 km/s、中心が1,000 km/s、右の端が820 km/sで遠ざかり、回る分の180 km/sは左では足され、右では引かれる。

銀河の中心に比べると、左の端は180 km/sで遠ざかり、右の端は180 km/sで近づいている。

円盤が斜めに見えると、測れるのは視線に沿った分だけで、本当の回る速さより小さく出る。円盤の傾きの角度から、その分を計算して戻す。

ルービンとフォードの分光器では、乾板の上の1 mmが波長13.5 nmにあたった。±10 km/sの精度は、波長では nmにあたる。乾板の上では、わずか約1.6 µm(1 µmは1000分の1 mm)のずれを読み分けることになる。

応用

天の川銀河で太陽が回る速さ

私たちの天の川銀河も、外で速さが落ちにくい。アイラースらは2019年、位置天文衛星ガイアや、星の光を波長ごとに分けて測る観測APOGEEのデータを組み合わせ、2万3,000個を超える明るい巨星の動きから、中心から5〜25 kpcの回転曲線を出した。太陽の位置で回る速さは229.0 km/sで、測り方による誤差が2〜5%ほどあるという。

アイラースらが使った太陽から中心までの距離は8.122 kpcである。1 kpcは約3.086×10¹⁶ kmなので、kmに直すと約2.506×10¹⁷ kmになる。1周にかかる時間は、円周を速さで割って出す。

1年は約3.156×10⁷秒なので、太陽が銀河を1周するのにおよそ2.2億年かかる。

天の川銀河を上から見た模式図。中心から8.1 kpcの円の上を太陽が229 km/sで回り、1周の道のり2πrを速さで割ると、約2.2億年になる。

同じ数を手順8に入れると、太陽が回る円の内側にある質量が出る。速さはm/sに、距離はmに直して入れる。

太陽の質量1.989×10³⁰ kgで割ると、太陽の約9.9×10¹⁰倍になる。質量が球の形に広がっているとみなした目安である。

いちばん外の24.82 kpcでは速さが198 km/sで、同じ計算で内側の質量は太陽の約2.3×10¹¹倍になる。ところが、アイラースらが使った星の模型では、星の質量は全部合わせても太陽の約9.0×10¹⁰倍しかない。半径が3倍になるあいだに、必要な質量は2倍を超えて増えた。アイラースらによると、14 kpcより外では、回る速さを決める主役は星ではなく暗黒物質に代わる。

ただし、天の川銀河の回転曲線は完全に平らではない。アイラースらの測定では、外へ1 kpc進むごとに約1.7 km/sずつ、ゆるやかに下がっていた。それでも、同じ星の模型から計算すると星だけなら約120 km/sまで落ちるはずの所で、198 km/sを保っている。

NASAの解説によれば、暗黒物質があること自体は広く受け入れられているが、何でできているかは分かっていない。正体の候補はいくつも挙がっているものの、どれもまだ確かめられていない。

見えない質量を仮定しない説明もある。物理学者モルデハイ・ミルグロムは1983年、隠れた質量の代わりに、ニュートン力学そのものを書き換える案を出した。MOND(修正ニュートン力学)と呼ばれる考えで、この式とは別の道筋で平らな回転曲線を説明しようとする。

例題と解説

速さと質量を手で出す

例題 1基本火星の速さ

火星は太陽から m離れた所を回る。 m³/s²として、回る速さを求めよ。

解説を見る

をで割る。

で、なので、 km/sである。表のNASAの値と同じになる。

例題 2基本平らな曲線の質量の比

中心から5 kpcでも15 kpcでも、回る速さが200 km/sの銀河がある。15 kpcより内側にある質量は、5 kpcより内側にある質量の何倍か。

解説を見る

で、とは同じなので、質量はに比例する。

3倍である。内側の質量が増えなければ、15 kpcでの速さは分の1に落ちていたはずだ。

例題 3入試近づくガスの雲

水素の656.3 nmの線が、銀河の片側では655.9 nmに写った。光の速さを km/sとして、この雲が視線に沿って動く速さと向きを求めよ。

解説を見る

ずれは nmで、短い側へずれたので近づいている。

約183 km/sで近づく。

例題 4大学外ほど薄くなる密度

回る速さが一定で、質量が球の形に広がっているとする。半径からまでの薄い殻にある質量を考え、密度(ロー)がとともにどう変わるかを求めよ。

解説を見る

なので、が増えると質量は増える。殻の体積は、表面積に厚さを掛けたである。

密度はに反比例し、距離が2倍の所では4分の1になる。見えない質量は外ほど薄いが、遠くまで広がっている。

図示

乾板に写る1本の線

銀河の円盤の長い向きに細いすき間(スリット)を当てて光を分けると、乾板にはガスの線が、曲がった1本の線として写る。中心の高さから線がどれだけずれているかが、その位置の回る速さを表す。

斜めに見えた銀河の円盤の長い向きにスリットを当て、乾板に写る線の形を描いた模式図。実線の観測では端まで同じずれが続き、破線の星だけの場合は端へ行くほど中心の波長に戻る。

外ほど遅いなら、線は端へ行くにつれて中心の高さに戻ってくる。ルービンらが測った銀河では、線は外へ行っても中心の高さに戻らなかった。

シミュレーション

見えない質量を足していく

点は、アイラースらが2019年に測った天の川銀河の回る速さ38点で、縦の線は誤差の幅を表す。破線は、同じ論文が使った星の模型から計算した、星だけの質量による速さだ。つまみで見えない質量を足すと太い実線が持ち上がって平らに近づき、1でアイラースらが合わせた量になる。円盤の図では、塗りつぶした印が観測の速さで、中が空いた印がいまの線の速さで回り、1億年ごとに止まる。

広がる学問

回転曲線を使う学問

  • 天文学 渦巻銀河の質量を量るとき、外側のガスの速さと距離から、で内側の質量を見積もる。光から見積もった星の質量と比べれば、見えない質量の割合が分かる。
  • 物理学 暗黒物質の正体を調べるとき、太陽の近くにどれだけの暗黒物質があるかを、回転曲線から見積もる。アイラースらは、太陽のあたりにある暗黒物質の密度を、1 cm³あたり陽子およそ0.3個分の質量と見積もっている。
  • 工学 天体の分光器を設計するとき、測りたい速さの精度をで波長のずれに直し、検出器の上で何µmの差を読み分ければよいかを決める。
いまの研究と事業

銀河の回り方を測り直す研究

  • 2016年 レッリ、マクゴー、ショムバート: 近くの円盤銀河175個について、回転曲線と星やガスの分布をそろえたデータ集SPARCを公開した。星とガスだけから出した速さと観測した速さの比は、重くて表面の明るい銀河ほど大きく、軽くて淡い銀河ほど小さい。同じ3人は、153個の銀河の2,693点で、観測した加速度と、見える物質だけから出した加速度が1本の関係に乗ることも報告している(arXiv:1606.09251、arXiv:1609.05917)。
  • 2019年 アイラース、ホッグ、リックス、ネス(マックス・プランク天文学研究所、ニューヨーク大学ほか): 2万3,000個を超える巨星の位置と速さから、天の川銀河の5〜25 kpcの回転曲線を出した。星の模型の速さと暗黒物質の速さをで足し合わせて観測に合わせ、中心から約190 kpcまでにある暗黒物質の質量を、太陽の約7.25×10¹¹倍と見積もった(arXiv:1810.09466)。
  • 2020年 日本のVLBI計画VERAの共同研究: 日本の電波望遠鏡のネットワークで、99天体までの距離と動きを精密に測った目録を出した。アメリカのBeSSeLの結果と合わせて銀河の回り方を解き、太陽から中心までを7.92 kpc、太陽の位置で回る速さを227 km/sとした。論文によると、国際天文学連合が勧めてきた220 km/sより3%大きい(arXiv:2002.03089)。

参考文献

  1. V. C. Rubin, W. K. Ford, Jr., "Rotation of the Andromeda Nebula from a Spectroscopic Survey of Emission Regions", The Astrophysical Journal 159 (1970), 379-403. 書誌はCrossref、要旨はNASA ADSが公開する論文の写しの1ページ目による。
  2. V. C. Rubin, W. K. Ford, Jr., N. Thonnard, "Extended rotation curves of high-luminosity spiral galaxies. IV. Systematic dynamical properties, Sa through Sc", The Astrophysical Journal 225 (1978), L107. 同 "Rotational properties of 21 SC galaxies with a large range of luminosities and radii, from NGC 4605 (R = 4 kpc) to UGC 2885 (R = 122 kpc)", The Astrophysical Journal 238 (1980), 471.
  3. F. Zwicky, "Die Rotverschiebung von extragalaktischen Nebeln", Helvetica Physica Acta 6 (1933), 110-127. H. Andernachによる英訳 "English and Spanish Translation of Zwicky's (1933) The Redshift of Extragalactic Nebulae"(2017).
  4. Carnegie Science, "Vera Rubin: Opening doors to dark matter and women in STEM". D. DeVorkin, "William Kent Ford, Jr. (1931-2023)", Bulletin of the AAS 57 (2025).
  5. NASA Science, "Dark Matter". NASA, "Planetary Fact Sheet - Metric". "Public Law 116-97, Vera C. Rubin Observatory Designation Act"(2019年12月20日).
  6. A.-C. Eilers, D. W. Hogg, H.-W. Rix, M. K. Ness, "The Circular Velocity Curve of the Milky Way from 5 to 25 kpc", The Astrophysical Journal 871 (2019), 120. 星の模型はE. Pouliasis, P. Di Matteo, M. Haywood, "A Milky Way with a massive, centrally concentrated thick disc", Astronomy & Astrophysics 598 (2017), A66の模型I.
  7. M. Milgrom, "A modification of the Newtonian dynamics as a possible alternative to the hidden mass hypothesis", The Astrophysical Journal 270 (1983), 365.
  8. F. Lelli, S. S. McGaugh, J. M. Schombert, "SPARC: Mass Models for 175 Disk Galaxies with Spitzer Photometry and Accurate Rotation Curves"(2016). S. McGaugh, F. Lelli, J. Schombert, "The Radial Acceleration Relation in Rotationally Supported Galaxies", Physical Review Letters 117 (2016), 201101. VERA Collaboration, "The First VERA Astrometry Catalog", Publications of the Astronomical Society of Japan 72 (2020), 50.

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この記事は、人が監修しながらAIを活用して執筆した。執筆・監修: 佐々木 航(株式会社Game)。

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