42を3つの立方数の和で書く

Writing 42 as a sum of three cubes

約50万台のパソコンの空き時間で、42を作る3つの数が見つかった。

x³+y³+z³=kの整数解を探す問題で、100以下で最後まで残った42の解。9で割って4か5余るkには解が無く、ほかのkに必ずあるかは分かっていない。

年代
1953〜2019年
習う
高1・数学A・数学と人間の活動
レベル
入試(例題 6 問)
人物
ルイス・モーデル、J・C・P・ミラー、M・F・C・ウーレット、ロジャー・ヒース=ブラウン、ノーム・エルキス、サンダー・ホイスマン、ティム・ブラウニング、アンドリュー・ブッカー、アンドリュー・サザーランド
逸話

4で手が止まる

1から順に、整数を3つの立方数の和で書いてみる。負の数の3乗も使ってよい。、、と進んだところで、手が止まる。

4は、どう組んでも作れない。

5も作れないが、6はで作れる。4と5が作れないのは、探し方が足りないからではない。立方数を9で割った余りは0、1、8の3つしかなく、3つ足しても、9で割った余りが4や5にはならないからである(証明の章)。100以下で9で割って4か5余る数は22個あり、残りの78個には、余りから来る妨げが無い。

42も、その78個に入る。それなのに、42を3つの立方数の和で書く式が見つかったのは2019年9月で、使った数はどれも17桁あった。

見つけたのは、イギリスのブリストル大学のアンドリュー・ブッカーと、アメリカのマサチューセッツ工科大学(MIT)のアンドリュー・サザーランドである。

きっかけは1本の動画だった。動画シリーズNumberphileの「The uncracked problem with 33」(2015年)で、数学者ティム・ブラウニングが、33がまだ3つの立方数の和で書けていないことを取り上げた。ブッカーは2019年の論文の要旨を、この動画に触発されたという一文で始めている。

ブッカーは、3つの数のうち絶対値がいちばん小さいものに上限を置き、その範囲の解をすべて見つける方法を考えた。上限をにして、主にブリストル大学の計算機クラスターBlueCrystal Phase 3で走らせた。33と42、3の探索を合わせて、約1か月、延べ約23コア年の計算になった。2019年3月に公開した論文には、33の最初の解が載っている。

黒い筐体のサーバーが長い列をなす計算機室。小さな表示灯が点々とともっている(画像生成 AI で描いたイメージ)
2019年、ブッカーはブリストル大学の計算機クラスターで、約1か月かけて33と42の解を探した(論文による)画像生成AIで描いたイメージ

42の解は、この範囲には無かった。MITのニュースによると、ブッカーは、42には1桁多い計算が要り、大学の計算機の手に余るかもしれないと考えた。そこで声をかけたのが、大規模な並列計算を得意とするサザーランドである。2人は以前から、数学の対象を集めたデータベースLMFDBを一緒に作ってきた。

2人は、イギリスのチャリティ・エンジンの申し出を受けて、その計算網を使った。家庭のパソコンに入れたアプリが、持ち主の作業の邪魔をしないよう裏で計算する仕組みである。論文によると、2019年9月の時点で約50万台がつながっていた。調べる上限をに上げ、計算を40万個を超える仕事に分けて、パソコンに割り当てた。

夜の家の机の上で、パソコンが静かに動いている。窓の外には、近所の家々の窓の明かりが続く(画像生成 AI で描いたイメージ)
2019年9月、世界の家庭のパソコンが、持ち主の作業の裏で42の解を探した(MITの発表による)画像生成AIで描いたイメージ

答えは、チャリティ・エンジンからのメールで届いた。サザーランドはMITのニュースで、「思わずこぶしを握った瞬間だった」と振り返っている。

42という数には、もう一つの顔がある。ダグラス・アダムズのSF小説『銀河ヒッチハイク・ガイド』で、巨大な計算機ディープ・ソートが「生命、宇宙、そして万物についての究極の疑問」の答えとして出した数である。MITのニュースでは、地球そのものを計算機にして問いを計算させる小説の筋に、世界中のパソコンをつないだ今回の計算をなぞらえている。サザーランドは「惑星規模の計算機を本当に使って、答えが42になる長年の未解決問題に決着をつけた」と言う。2人がのちにarXivで公開した論文の冒頭にも、ディープ・ソートの台詞が引かれている。

では、42はなぜここまで見つからなかったのか。問いの始まりは、1953年に出た論文の一文にさかのぼる。

起源

3の4つの解と、EDSACの探索

1953年、ケンブリッジ大学の数論学者ルイス・モーデルは、ロンドン数学会の雑誌に載せた論文で、3を3つの立方数の和で書く方法についてこう書いた。「の整数解について、(1, 1, 1)、(4, 4, −5)、(4, −5, 4)、(−5, 4, 4)の4つがあること以外、私は何も知らない。ほかの解について何かを知るのは、実に難しいに違いない」。

ルイス・モーデルの肖像(Louis Mordell)
ルイス・モーデル1888–1972整数の方程式の研究を広げ、3を3つの立方数で書く解を問うた出典: Wikimedia Commons・Konrad Jacobs, Erlangen・CC BY-SA 2.0 de

同じ論文でモーデルは、ほかの解を見つける難しさは、円周率の小数の中で123456789のような決まった並びが現れる場所を探す難しさと比べられるのではないか、とも問いかけている。サザーランドは2021年、この問いを「モーデルが投げた挑戦状のようなもの」と呼んだ。

翌1954年、J・C・P・ミラーとM・F・C・ウーレットは、ケンブリッジ大学の電子計算機EDSACで3の新しい解を探し、探す対象を100以下のすべての正のに広げた。結果は1955年の論文にまとめられている。計算機でを探す長い歴史は、ここから始まる。

EDSAC(画像生成 AI で描いたイメージ)
EDSAC1949〜1958年水銀の遅延線で数を覚えた、ケンブリッジ大学の初期の電子計算機画像生成AIで描いたイメージ

EDSACは1949年5月に最初のプログラムを動かした計算機で、約3000本の真空管を12の架に並べ、数は水銀の管を伝わる超音波として覚えた。命令は1秒に約650回しか実行できず、1つの数として覚えられるのは、2つの記憶場所をつないでも符号を含めて35ビット、およそまでだった。42の解のとは、3乗すると51桁になる。

解の見つからないが残るたびに、本当は解が無いのではないかという疑いも残った。1992年、数学者ロジャー・ヒース=ブラウンは、9で割って4か5余らないどのにも、解は無限に多くあると予想した。調べる範囲の上限をとすると、解の個数はに比例して増えるという見積もりつきである。2021年の論文で計算された42の係数を使うと、範囲を10倍に広げるごとに増える解の見込みは、0.26個にすぎない。

探索は、計算機の速さと探し方の工夫の両方で進んだ。2000年、ノーム・エルキスは、格子基底簡約を使ってフェルマー曲線の近くにある有理点を探す方法を発表した。多くのをまとめて調べられる方法で、2016年にはサンダー・ホイスマンがこの方法の実装を使い、1000未満のすべてのについて、3つの数の絶対値がどれも以下になる解をすべて求めた。74の最初の解が見つかり、100未満で残ったのは33と42だけ、1000未満でも13個だけになった。

ヒース=ブラウンの見積もりでは、までに42の解はおよそ3.9個あってよかった。実際には1つも無かった。

見積もりは解の個数の平均的な増え方を表すだけなので、42はたまたま少ない側に大きく外れたのかもしれない。では、解が無いことと、まだ見つからないことは、どう見分ければよいのか。

証明

9で割った余りと、和の約数

解が無いことの証明は余りの計算で済み、解があることの証明は3つの数を代入するだけで済む。難しいのは、その間で解を探すことである。前半で、9で割って4か5余るに解が無いことを示す。後半は、ブッカーが探す範囲をどう絞ったかである。

  1. 整数は、3で割った余りでかと書ける(は整数)。前者の3乗は9の倍数である。

  2. 後者の3乗を展開する。

  3. したがって、立方数を9で割った余りは0、1、8()のどれかになる。

を1つずつ動かすと、の余りは9か所を回るが、の余りは0、1、8の3か所にしか来ない。

  1. 3つの余りを足すと、から3までの7通りになる。

  2. 、つまり9で割って4か5余る数は、手順4に無い。このようなには解が無い。

  3. 42は9で割ると6余り、である。和がになるのは3つの余りがすべてのときだけなので、3つの数はどれも3で割ると2余る。

  4. ここから探し方に移る。と並べ、を右辺に移して左辺を因数分解する。

  5. ならで、はを割り切る。言いかえると、はを法とするの3乗根である。

  6. ブッカーによると、かつなら、はの約0.26倍より小さい。ならとの符号は逆で、になる。これを入れて展開すると、が以上のときはの絶対値がを超えるので、と等しくなれない。

  7. とが決まれば、とは2次方程式の2つの解として決まる。2つの解が整数になるのは、次の数が平方数のときだけである(途中の計算の章)。

  8. したがって、の解をすべて見つけるには、のごとに、を満たすの等差数列だけを調べ、が平方数かを判定すればよい。

を1つずつ試してを素因数分解するより、ずっと速い。ブッカーは、平方数になりえないを補助の素数でふるい落とす工夫を重ね、手間をについてほぼ線形の回の演算に抑えた。

この方法で言えるのは、調べた範囲に解がある、または無いということだけである。9で割って4か5余らないすべてのに解があるというヒース=ブラウンの予想は、証明されていない。

途中の計算

17桁の解を、和と差から組み立て直す

手順7の因数分解の公式は、高校の数学IIで習う。この公式から、証明の手順10で使った判定式を符号つきの和で導き、42の解を、とという2つの数だけから組み立て直す。

  1. を右辺に移す

  2. 左辺を因数分解する

  3. , とおき、を使う

  4. について解く

  5. 差の2乗をとで書く

  6. 手順4のを代入する

  7. , を入れる

  8. 負の側の平方根をとる

  9. 和と差からとを出す

  10. 3つの数を並べる

−xとyは先頭の2桁が同じで、0.13%しか違わない。差dは15桁で、zはdの約122倍ある。

手順7の右辺が平方数になることが、解の目印である。はで割り切れ、その商は35桁の数になる。はの約122分の1で、証明の手順9の上限よりずっと小さい。とは絶対値が0.13%しか違わないので、3乗すると51桁の数どうしがほとんど打ち消し合う。残った49桁のをが打ち消して、42だけが残る。

応用

51桁の計算を64ビットで回す

検算は1行で終わる。42の解のの3乗は、絶対値が約で、パソコンが1回の命令で扱う64ビットの整数(約まで)には入らない。それでも、PythonやJavaScriptのBigIntのような多倍長の整数を使えば、3乗を3つ足して42になることを一瞬で確かめられる。シミュレーションでも、この計算をその場でしている。

探索の側は、逆に多倍長の計算をなるべく避けた。ブッカーの方法では、ほとんどの演算がを法とする3乗根の計算と、補助の素数ごとの表引きで済み、数は64ビットに収まる。を多倍長で計算して平方数かを確かめるのは、表引きのふるいを通り抜けた、ごく一部の候補だけだった。

仕事の分け方にも、数論が入っている。2019年の計算では、を割り切るいちばん大きい素数がどの範囲にあるかで、仕事を分けた。42の解のはなので、論文の分け方どおりなら、1,008,323を含む素数の範囲を受け持った1台が、この解を見つけたことになる。

意外に手間がかかるのは、計算が正しく走ったかの確認である。家庭のパソコンの多くは、メモリの誤りを直す仕組みを持たない。2人は、列挙した素数の個数を数えておき、計算が抜けなく走ったかをあとから確かめられるようにした。3の新しい解より小さい解が無いことを確かめた計算では、GoogleのCompute Engineで155,579台を4時間足らず動かし、延べ約120コア年を使った。そのうち5台の結果に誤りが見つかり、計算し直している。

使っていない計算機の時間を集める分散計算は、電力の面でも得になる。サザーランドは、余っているCPUを使うので、スーパーコンピューターで計算するより二酸化炭素の排出が少なかったと説明している。

例題と解説

余りで解の無い数を見抜く

例題 1基本小さな数を3つの立方数で書く

次の数を、整数の3乗3つの和で表せ。負の数を使ってよい。

(1)29

(2)6

(3)12(絶対値が11以下の数で作れる)

解説を見る

(1)に1を2つ足す。

(2)から2を引けばよい。

(3)との差が12になる。

(3)は、絶対値が10以下の数では作れない。小さなでも、解の大きさはによってまったく違う。

例題 2基本西暦を3つの立方数で書く

2026から2031までの整数のうち、3つの立方数の和で書けないと、すぐに分かるものをすべて挙げよ。

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なので、整数を9で割った余りは、各位の数の和を9で割った余りに等しい。

同じように、2027から2031の余りは2、3、4、5、6である。余りが4と5になる2029と2030は、証明の手順5から3つの立方数の和で書けない。

ほかの4つは書ける。たとえば、である。

例題 3入試9の倍数になる和

整数, , について、が9の倍数ならば、, , の少なくとも1つは3の倍数であることを示せ。

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どれも3の倍数でないとする。証明の手順2から、3つの立方数を9で割った余りは、どれも1か8()になる。

3つのの和は奇数で、, , 1, 3のどれかになり、9の倍数にはならない。これは仮定に反するので、少なくとも1つは3の倍数である。

例題 4入試2を無限に多く作る

を整数とする。を計算し、2を3つの立方数の和で表す方法が無限にあることを示せ。また、のときの式を書け。

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とおき、2つの3乗を足すと、奇数次の項は打ち消し合う。

残りの項はなので、全体は2になる。を変えると数の組が変わるので、表し方は無限にある。なら

である。ではになる。

例題 5難関和から解を組み立てる

, とし、とする。がで割り切れることを確かめ、途中の計算の章で導いた手順6の式(42をに替える)を使って、とを求めよ。

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なのでで、で割ると商は、余りは0である。手順6に入れる。

なので、である。負の側をとると

となり、が得られる。はより小さく、証明の手順9の範囲に入っている。

例題 6大学見積もりと実際の差

ヒース=ブラウンの予想では、範囲までの解の個数はおよそ(自然対数)になる。2021年の論文によると、42ではである。

(1)のときのを求めよ。

(2)となるを求めよ。

解説を見る

(1)である。

(2)からである。

見積もりでは数千の範囲に1つ目の解があってよく、までに4つ近くあってもよかった。実際の最初の解はを超えていた。はが大きいときの増え方の見積もりで、実際の個数はその前後にばらつく。42では、そのばらつきが少ない側に大きく出た。

図示

4と5の列、桁の階段

nを9で割った余り(上)と、n³を9で割った余り(中)。3つの余りを足した和は−3から3の7通りで、9で割って4と5余る数は、どの組み合わせでも作れない。

上の段の9通りは、中の段では0、1、8の3つにまとまる。中の段から3つ選んで足すと、9か所のうち7か所だけが埋まる。

1000以下で最後のほうに見つかった解の大きさ。白い丸は3つの数のうちいちばん小さい数、黒い丸はいちばん大きい数で、斜線はその解を見つけた探索の範囲(74は大きい数の上限、ほかは小さい数の上限)を表す。

2016年の探索は大きい数をで区切り、2019年以降の探索は小さい数を区切った。3の3番目の解は、いちばん小さい数が18桁なのに、いちばん大きい数は21桁ある。大きい数で区切る方法ならまで広げる必要があり、届くのはずっと先になっただろう。

シミュレーション

範囲を広げても埋まらないマス

表はを9で割った余りごとに9列に並べてある。「探す範囲」を広げると、の最大が小さい順に解を探し、見つかったマスが塗られていく。100から1,000に広げると51のマスがで埋まり、5,000まで広げると87のマスがで埋まる。それでも4と5の列は1つも埋まらず、33や42のマスも空いたままである。「表の始まりのk」を動かすと990までの残りの表に移り、点線のマスの114などは、2021年の論文の時点で解が見つかっていない数である。

広がる学問

楕円曲線から、計算で言えることの限界まで

  • 数学 整数の方程式で解がどう分布するかを調べるとき、を1つ決めると、問題は楕円曲線(はとで決まる)の上の整数点を探す問題に変わり、ブッカーの論文が示すとおり、その整数点は有限個しかない。ならで、フェルマーの最終定理で指数が3の場合にあたり、でない解は無い。同じ立方数の和でも、は1からnまでの和の2乗に等しく、こちらはどのでも成り立つ恒等式である。
  • 情報科学 検算は一瞬で済むのに探すには何百コア年もかかる問題を多くの計算機に分けて解くとき、この探索の分け方と確かめ方が手本になる。仕事どうしが独立で、結果をあとから確かめられる形にしておけば、誤り訂正のない家庭のパソコンも計算に使える。チャリティ・エンジンのアプリは、BOINCという分散計算の基盤を土台にしている。
  • 哲学 整数の方程式に解があるかを調べるとき、どんな方程式にも答えを出せる1つの手順は作れない。1900年にヒルベルトが第10問題として問い、1970年にマチャセビッチが否定の形で決着をつけた。については、9で割った余りという簡単な判定だけで足りるかどうかが、ヒース=ブラウンの予想にかかっている。ブッカーとサザーランドは、見つからなかった範囲に解が無いとは無条件には言わないと論文に書き、計算で分かることと証明の境目を示した。
いまの研究と事業

114と、ほとんどすべてのk

  • 2021年 アンドリュー・ブッカー(ブリストル大学)とアンドリュー・サザーランド(MIT): 2020年の1年間、残る8つのについて、上限をに上げた探索をチャリティ・エンジンで低い優先度で回した。2021年1月に579の解が見つかり、3月にPNASに載った論文の時点で、1000以下で解の見つかっていないは114、390、627、633、732、921、975の7つになった。2人は、判定式が平方数になるを探す同じ方法で、この7つも探したいと書き、プログラムをGitHubで公開している。2人の解を並べたサザーランドのページ(2026年10月28日に確認)にも、この7つは載っていない。出典はarXiv:2007.01209。
  • 2021年 ヴィクター・ワン: 2021年に公開し2023年に改訂した論文で、解析数論の円周法を新しい形に組み直した。L関数の比の予想(Ratios Conjectures)などを仮定すれば、を満たすほとんどすべての整数が3つの立方数の和で書けるという結論を導いた。証明の手順5の条件が、仮定のもとでは、ほとんどのについてただ1つの妨げだということになる。出典はarXiv:2108.03398。
  • 2024年 ティム・ブラウニング、ヤコブ・グラス、ヴィクター・ワン(オーストリア科学技術研究所): 有限体を係数とする多項式の環で同じ問題を考えた。比の予想の適当な形と、標数が3より大きいことを仮定して、正の割合の多項式が、次数が最小の3つの立方の和で書けると証明した。2026年に『Forum of Mathematics, Sigma』に載った。3人は、ワンが整数で使った仮定をできるだけ外すことをねらった。出典はarXiv:2402.07146。

参考文献

  1. L. J. Mordell, "On the integer solutions of the equation x² + y² + z² + 2xyz = n", J. London Math. Soc. 28 (1953), 500-510; J. C. P. Miller, M. F. C. Woollett, "Solutions of the Diophantine equation x³ + y³ + z³ = k", J. London Math. Soc. 30 (1955), 101-110.
  2. D. R. Heath-Brown, "The density of zeros of forms for which weak approximation fails", Math. Comp. 59 (1992), 613-623; N. D. Elkies, "Rational points near curves and small nonzero |x³ − y²| via lattice reduction", ANTS IV, LNCS 1838 (2000), 33-63; S. G. Huisman, "Newer sums of three cubes", arXiv:1604.07746 (2016).
  3. A. R. Booker, "Cracking the problem with 33", Research in Number Theory 5 (2019), Art. 26; arXiv:1903.04284.
  4. A. R. Booker, A. V. Sutherland, "On a question of Mordell", Proc. Natl. Acad. Sci. USA 118 (2021), e2022377118; arXiv:2007.01209.
  5. MIT News, "The answer to life, the universe, and everything"(2019年9月10日); MIT News, "After cracking the 'sum of cubes' puzzle for 42, mathematicians discover a new solution for 3"(2021年3月11日); A. V. Sutherland, "Sums of cubes"(MITのページ); A. V. Sutherland, "On a question of Mordell"(講演の資料、Mordell 2022).
  6. University of Cambridge Computer Laboratory, "A brief informal history of the Computer Laboratory", "Some EDSAC statistics"(EDSAC 99); MacTutor History of Mathematics, "Louis Joel Mordell", "Yuri Vladimirovich Matiyasevich".
  7. V. Y. Wang, "Sums of cubes and the Ratios Conjectures", arXiv:2108.03398; T. Browning, J. Glas, V. Y. Wang, "Sums of three cubes over a function field", arXiv:2402.07146(Forum Math. Sigma 14 (2026), e112).

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