かぎかっこ付きの「定理」
1988年2月、ブルバキ・セミナーで第694講演に立ったジョゼフ・オステルレは、題の「定理」をかぎかっこでくくった。「フェルマーの『定理』への新しい道」。オステルレは講演の記録の冒頭にフェルマーのラテン語の書き込みを掲げ、この主張は指数が15万以下なら証明されているが、一般の場合はまだだと書いた。
定理と呼ぶには、まだ早かった。
記録の中心は、楕円曲線を使う新しい攻め方である。フェルマーの方程式に解があれば、その解からフライの曲線と呼ばれる楕円曲線が作れる。この曲線の判別式は乗ばかりでできた巨大な数になるのに、導手と呼ばれる量は、を割り切る素数の積にしかならない。オステルレは、この曲線が「存在しうるとは思えないほど奇跡的な性質をもつ」と書いている。1

判別式は導手の決まった累乗を超えない、という予想を、ルシアン・スピロは1983年のハノーファーでの講演で立てていた。オステルレは記録の第3節で、同じ考えを整数の足し算だけで言い直した不等式を置き、こう書き添えた。「abc予想は、マッサーとこの講演の筆者が1985年に交わした議論から生まれた」。曲線も判別式も使わない予想が、こうして記録に残った。
足し算と素因数の綱引き
では、足し算だけで書けるその予想は、何を言っているのか。
正の整数の根基は、を割り切る素数を1つずつ掛けた数である。素因数分解で同じ素数が何回出てきても、1回しか数えない。ならだ。
互いに素な2つの数, を足してを作り、の根基とを比べる。たいていは根基のほうがはるかに大きい。なら3つの数がどれも素数で、はの6倍ある。ところがでは、とが同じ素数を重ねているので、根基は6しかなく、のほうが大きい。
足し算の両側に小さな素数の高い累乗が並ぶことは、めったに起きない。abc予想は、この「めったに」を不等式にしたものだ。
どんなを選んでも、それに応じた定数があり、互いに素なのすべてでこの不等式が成り立つ、という主張である。つまり、となる組は有限個しかない。を組の「質」と呼べば、がを超える組は有限個、とも言える。
「互いに素」は外せない条件だ。の各項にを掛けるとで、素因数は2と3のまま、根基は6から動かない。はいくらでも大きくなるので、共通の約数を許すと不等式はすぐに崩れる。
予想が生まれた1985年、デヴィッド・マッサーはミシガン大学で数論の教授を務めていた。予想は早くから2人の名前で呼ばれ、1986年にはスチュワートとタイデマンが「オステルレ・マッサー予想について」という論文を出している。オステルレは1988年の記録で、スピロ予想の強い形からは指数をまで弱めた不等式が出ることと、abc予想がスピロ予想を少し変えた形と同じ内容になることを示した。
多項式の世界では、同じ形の主張がすでに定理になっていた。を満たす互いに素な多項式では、次数のいちばん大きいものでも、の相異なる根の個数より小さい。1981年のストザーズと1984年のメイソンによる結果で、メイソン・ストザーズの定理と呼ばれる。数の大きさを表すを次数に、根基を相異なる根の個数に置きかえると、abc予想と同じ形になる。オステルレも記録の中で、この類似はすでに知られていて、関数体で方程式を調べるのにとても役に立つと書いている。
京都の5日間
では、整数の場合は、だれかが証明したのだろうか。
2012年8月30日、京都大学数理解析研究所の望月新一は、自身のウェブページに4本の論文を公開した。題は「宇宙際タイヒミュラー理論」のIからIV。4本目で、数体上のヴォイタ予想、abc予想、スピロ予想の形の不等式を導いたとしている。
2018年3月15日から20日まで、京都大学益川ホール5階のセミナー室に4人の数学者が集まった。ボン大学のペーター・ショルツェ、フランクフルト大学のヤコブ・スティクス、そして望月と、同じ研究所の星裕一郎である。望月の報告によると、議論は2組の「交渉」の形をとった。望月が立ち、色とりどりのマーカーでホワイトボードに書きながら理論を説明し、ショルツェとスティクスが問いを向ける。会合があったことは、最後の回が終わるまで伏せられていた。

争点は、3本目の論文にある系3.12という一歩に絞られた。ショルツェとスティクスは2018年、文書「なぜabcはまだ予想なのか」を公開した。系3.12の不等式を導く途中で同じ実数の写しを矛盾なく同一視すると、不等式に入るはずのという重みが消え、残る式は中身のないものになる、と2人は論じた。そのうえで「証明は無い、という結論に至った」と書き、望月と星が異なる見方をとっていることも併記している。
望月の側は、同じ議論を正反対に受け取った。望月は2019年2月付の報告で、2人の否定的な立場は理論への根本的な誤解から来ていて、理論に誤りがあることを少しも意味しないと書いた。報告のたとえでは、写しの同一視は、もともと別のものとして置いた2つの正の量とをとみなすことにあたる。そこから出る矛盾は、余計に置いたという仮定から来るにすぎない、という。
4本の論文は、投稿から8年半あまりたった2021年3月5日、数理解析研究所が出す雑誌PRIMSの特別号(第57巻1・2号)に、合わせて700ページを超える分量で載った。
それでも、見方は分かれたままだ。
2024年3月には、数学者キルティ・ジョシがarXivにプレプリントを公開した。自身の「数論的タイヒミュラー空間」の理論から、望月の筋道に沿ってabc予想の証明が得られるとするもので、2025年2月に改訂版が出ている。望月は同じ3月の報告で、この一連のプレプリントには、宇宙際タイヒミュラー理論から見て意味のある数学の中身が無いとした。2026年11月の時点で、abc予想は数学界で広く認められた定理にはなっていない。
εを0にできない理由
予想そのものには、広く認められた証明がまだ無い。それでも、式の形を決めている事実は手で証明できる。を0にすると、どんな定数を用意しても、不等式は崩れる。
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、、とおく。は3の累乗なので、3つの数は互いに素である。
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を和と差の積に分ける。
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ではである。右の因数はいつも偶数なので、を1つ上げるたびに2の個数は1つ以上増える。帰納法で
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と書くと、の素因数は2との素因数だけなので、根基は以下になる。
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とから
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右辺はとともにいくらでも大きくなる。どんな定数を選んでもとなる組が無限にあるので、の不等式は成り立たない。
はと個の因数に分かれ、2は最初の2つに1個と2個、残りに1個ずつ入る。を1から7まで上げると、比は1.5、2.7、5.33、10.67と、ほぼ2倍ずつ伸びていく。
それでも、質は1.226、1.292、1.235と伸び悩み、では1.033まで下がる。なので、比はおよそに比例する速さでしか増えず、の伸びに追いつけない。を0より少しでも大きくとれば、この族は予想の反例にならないのである。1986年にスチュワートとタイデマンは、どんなでも、比が()を超える組が無限にあることを示したが、この大きさもどんなよりゆっくり増える。
多項式なら証明できる
整数ではが欠かせないのに、多項式ではにあたる不等式がそのまま成り立つ。複素数を係数にもつ多項式, , が互いに素で、少なくとも1つは定数でなく、を満たすとする。の相異なる根の個数をとおく。
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両辺を微分する。
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とおく。やを入れると、同じが3通りに書ける。
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ならで、は定数になる。とは互いに素なので、どちらも定数になり、も定数になって仮定に反する。
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の根の重複度がなら、はとを割り切るのでも割り切る。との根にも、の別の書き方から同じことが言える。3つは共通の根をもたないので、重なった分を全部足して
A = t², B = 2t + 1, C = (t + 1)²では、根0と−1が2重になっている。W = −2t(t + 1)は、その重なった分の根0と−1を1つずつもつ。 -
一方、との次数はどちらも以下である。
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2つを合わせると。のほかの書き方を使えば、とにも同じ不等式が出る。
多項式なら数行で終わるこの証明が、整数ではそのまま使えず、1985年から予想のまま残っている。
フェルマーの指数を上から押さえる
互いに素な正の整数, , でが成り立つとする。abc予想を認めると、指数には上限がつく。追うのに要るのは、高校で習う指数と対数の計算だけだ。
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3つの乗を, , とおく
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乗しても素因数の種類は変わらない
12、144、1728はどれも素因数が2と3だけで、根基はいつも6である。 -
根基は元の数以下で、とはより小さい
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abc予想の不等式に入れる
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両辺の対数をとり、で割る
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とし、を使う
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の上限の形に直す
手順7でに上限がつくので、, の組は有限個しかない。だから手順5でにも上限がつき、の解は全部で有限個になる。
予想から言えるのは、ここまでだ。がいくつなのかを予想は何も言わないので、残った有限個が本当に0個なのかは、この計算からは分からない。
定数まで決めた形なら話は変わる。仮にがいつも成り立つなら、手順4はになり、が出る。指数3、4、5はオイラー、フェルマー、ディリクレとルジャンドルが証明していたので(フェルマーの最終定理)、定理全体がこの数行で終わる。となる組は1つも見つかっていないが、そうならないことの証明も無い。
15万組から31組を拾う
が根基を上回る組は、計算機で総当たりすれば数えられる。根基は、小さい順のふるいで前もって作っておける。2から順に、まだ何も掛けていない数を見つけたら、それは素数なので、の倍数すべての根基にを掛ける。あとはを1つずつ増やしながら、と互いに素なについてをと比べればよい。
当サイトで、、、の組をの範囲ごとに数えると、次のようになった。
| の範囲 | 互いに素な組 | の組 | 割合 | 質がいちばん高い組 |
|---|---|---|---|---|
| 1,521 | 6 | 0.39% | (1.2920) | |
| 152,095 | 31 | 0.020% | (1.4266) | |
| 15,196,742 | 120 | 0.00079% | (1.5679) | |
| 379,952,131 | 276 | 0.000073% | (1.5679) |
数え終えて驚くのは、その少なさだ。
互いに素な組はの上限の2乗に比例して増えるのに、が根基を上回る組は6、31、120、276と、ゆっくりしか増えない。上限を10倍にするたびに、伸びは5倍、4倍と鈍っていて、さらに先でも数倍ずつしか増えないのだろう。の120組との276組は、ミシェル・ヴァルトシュミットの講義資料にある数と一致した。
上の範囲の外まで探すと、質はもう少し上がる。ヴァルトシュミットの2024年の講義資料によると、知られているいちばん質の高い組は、エリック・レイサのである。はなのに、根基はしかなく、になる。2番目はベンネ・デ・ヴェーヘルので、。どちらも、途中の計算の章で仮に置いたにはまだ遠い。
根基を手で数える
例題 1基本平方数と立方数だけの組
, , についてを求め、を確かめよ。また、質を小数第3位まで求めよ。
解説を見る
3つの数を素因数分解する。
素数は2、5、11の3つなのでで、のほうが大きい。常用対数で、なので、になる。3つとも平方数か立方数なので、根基が小さく抑えられた。
例題 2基本和が32の組を総当たりする
、、を満たす組のうち、となるものをすべて求めよ。
解説を見る
は32と互いに素なので奇数で、の8通りがある。なので、条件はになる。8組のは次のとおり。
16未満はだけで、になる。との2つの累乗が並んだ組である。
例題 3入試根基を上回る組が無限にあること
正の整数について、が9で割り切れることを示せ。さらに、, , がどのでもを満たすことを示せ。
解説を見る
なので、を9で割った余りは1で、を9で割った余りも1である。よっては9で割り切れる。
と書くと、の素因数は3との素因数だけなので、である。、なので
となる。はで、根基は。この証明から言えるのは、比がを超えることまでだ。実際にはでとなり、比は4.5になる。を3の累乗にとればに入る3の個数が1つずつ増えるので、証明の章の族と同じように、比はいくらでも大きくできる。
例題 4大学多項式のフェルマーの方程式
証明の章で示した多項式の不等式を使って、では、互いに素で、少なくとも1つは定数でない複素数係数の多項式, , で、となるものが無いことを示せ。
解説を見る
, , とおくと、互いに素でを満たす。とする。の根はの根なので、相異なる根の個数は
である。次数のいちばん大きいものはなので、不等式から
となり、が出る。ではのように解がある。整数の場合に途中の計算の章で出したのと同じ形の議論が、多項式では定数も例外も無く最後まで通る。
100までの6組
6組とも、は, , , , のような累乗で、残りの2数にもやのような累乗が入っている。
cの上限を動かして数える
網点は、の互いに素な組を、横に、縦にをとって並べたもので、組の多いところほど濃い。目盛りはどちらも対数である。斜めの線より左上がの領域で、そこに入った組だけが輪の付いた点で光る。を1,000にすると、応用の章の表と同じ152,095組のうち31組が光り、2,000では608,293組のうち40組になる。とのつまみで組を選ぶと四角の印が動き、「次の光る組へ」を押すと、光る組をの小さい順にたどれる。
素因数の綱引きを使う学問
- 数学 整数の方程式の解を調べるとき、解をの形に並べて根基と比べると、指数の大きな解をまとめて締め出せる。ヴァルトシュミットの講義資料によると、を満たすの互いに素な解は有限個しかない、というダルモンとグランヴィルのフェルマー・カタラン予想も、abc予想から導ける。指数が4以上のフェルマーの方程式は、その特別な場合である。
- 情報科学 質の高い組を計算機で探すとき、根基のふるいによる総当たりのほかに、累乗根のよい分数近似が手がかりになる。レイサの組ではの連分数がと途中で大きな数をもち、手前で切ったがきわめてよい近似になる。この近似のよさは、との差が2しかないことの裏返しである。
- 哲学 証明が正しいと数学者の共同体が認めるまでに何が要るのかを考えるとき、宇宙際タイヒミュラー理論をめぐる論争が例に挙がる。哲学者アンドリュー・アバディーンは、2022年にarXivに公開した論文「数学における深い不一致」で、合理的な議論では解消しにくい不一致が数学にも起こりうると論じ、その例の候補にこの論争を挙げた。
上界を削る研究、証明を確かめる研究
- 2022年 望月新一ら5人(京都大学数理解析研究所など): 『Kodai Mathematical Journal』に論文を発表した。宇宙際タイヒミュラー理論に手を加え、定数を数値で書いたabc不等式やスピロ予想の不等式を導いたとする内容である。のが数で決まれば、途中の計算の章で手順7に出た上限も数になる。論文はこの形で、素数の指数ならフェルマーの最終定理が成り立つ、という評価も出している。計算には素数定理の明示的な評価も使っている。結果は、2018年に争点になった系3.12を含む理論の上に組み立てられている。(出典: Mochizuki, Fesenko, Hoshi, Minamide, Porowski「Explicit Estimates in Inter-universal Teichmüller Theory」RIMS-1933、Kodai Math. J. 45 (2022), 175-236)
- 2024年 エクトル・パステン(チリ・カトリック大学): 予想を仮定せずに示せる上界を改良し、『Inventiones mathematicae』に発表した。これまでの最良はスチュワートとユイの()で、を根基の指数関数の程度までしか抑えられない。の場合には、指数関数より小さい上界がパステン自身の先の研究で知られていた。パステンはそれを縮め、を示した。志村曲線を使う方法と、超越数論の対数の一次形式の理論を組み合わせている。(出典: Pasten「The largest prime factor of n²+1 and improvements on subexponential ABC」arXiv:2312.03566、Invent. Math. 236 (2024), 373-385)
- 2024年 ペク・ジンオンら(延世大学、カリフォルニア大学バークレー校): 証明支援系Lean 4で、メイソン・ストザーズの定理を形式化し、8月にarXivに公開した。多項式のフェルマー・カタラン方程式が解をもたないことや、多項式版のフェルマーの最終定理などの系も含む。証明の章のを、スナイダーの初等的な証明に沿って計算機に確かめさせたもので、成果はLeanの数学ライブラリmathlibに組み込まれた。例題4は、この多項式版のフェルマーの最終定理にあたる。(出典: Baek, Lee「Formalizing Mason-Stothers Theorem and its Corollaries in Lean 4」arXiv:2408.15180)
- 2026年 加藤文元ら(ZEN大学のZEN数学センター): LANAプロジェクトが、7月17日に中間報告を公開した。宇宙際タイヒミュラー理論を、証明支援系Leanで形式化して確かめる計画で、報告はこれまでの検証作業の到達点と課題をまとめたものである。残った論点は、これからLeanのコードに翻訳できる形に整えるという。その中で、3本目の論文で定理3.11から系3.12を導く過程に、少なくとも多くのメンバーにとって不明瞭な点があるとした。数学的なギャップがある可能性は排除しないが、本当にギャップなのか、メンバーの理解がまだ足りないためなのかは決めておらず、この理論でabc予想が証明されたかどうかの判断も、3月31日の記者会見と同じく保留している。リーダーの加藤は「現時点で我々は、IUT理論によってabc予想が証明されたかどうか、断定することはできませんでした」と述べている。(出典: ZEN大学「IUT理論のコンピューターによる検証を目指すLANAプロジェクト、Project LANA Interim Report on IUT Theoryを公開」、2026年7月17日)
1988年の講演で、オステルレはフェルマーの「定理」にかぎかっこを付けた。7年後、ワイルズとテイラーの証明が出て、1995年6月のブルバキ・セミナーではオステルレ自身がその解説の後半を受け持った。かぎかっこは外れた。
abc予想の名前には、今も「予想」が付いている。
参考文献
- J. Oesterlé, Nouvelles approches du « théorème » de Fermat, Séminaire Bourbaki exp. 694(1988年2月), Astérisque 161-162 (1988), 165-186.
- C. L. Stewart, R. Tijdeman, "On the Oesterlé-Masser conjecture", Monatshefte für Mathematik 102 (1986), 251-257. C. L. Stewart, Kunrui Yu, "On the abc conjecture", Mathematische Annalen 291 (1991), 225-230; "On the abc conjecture, II", Duke Mathematical Journal 108 (2001), 169-181.(結果の形は7の講義資料による)
- W. W. Stothers, "Polynomial identities and hauptmoduln", The Quarterly Journal of Mathematics 32 (1981), 349-370. R. C. Mason, Diophantine Equations over Function Fields (Cambridge University Press, 1984).(定理の形は1の記録の定理2による)
- S. Mochizuki, Inter-universal Teichmüller Theory I-IV, Publications of the Research Institute for Mathematical Sciences 57 (2021), no. 1/2, 3-723. 公開は望月新一のページ(2012年8月30日)。
- P. Scholze, J. Stix, Why abc is still a conjecture (2018). S. Mochizuki, Report on discussions, held during the period March 15-20, 2018, concerning inter-universal Teichmüller theory (2019). 関連の文書はMarch 2018 Discussions on IUTeich。
- K. Joshi, Construction of Arithmetic Teichmuller Spaces IV: Proof of the abc-conjecture, arXiv:2403.10430 (2024). S. Mochizuki, Report on the recent series of preprints by K. Joshi (2024).
- M. Waldschmidt, On the abc Conjecture, 講義資料(2024年12月).
注
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講演の記録は、係数を整えた式で判別式をと書いている。フェルマーの最終定理の記事のは、のままの式から計算した値で、2つの違いは2の累乗の因数だけである。 ↩