3/4の線で止まっていた数
リーマン予想が正しいかどうかは、まだ分からない。それでも、予想から外れた零点が多くないことなら、式で言える。ゼータ関数の零点のうち、実部が以上で虚部の大きさが以下のものは、多くても個しかない。2024年5月にラリー・ガスとジェームズ・メイナードが示したこの上限で、係数の30/13は半世紀あまり続いた12/5を初めて下回った。
2人の論文は、協定世界時の5月31日0時38分にarXivへ投稿された。
その前日の現地時間午後4時、オックスフォード大学数学研究所の第5講義室では、数論セミナーが予定されていた。講演者はメイナードで、題は「ディリクレ多項式の大きな値と、短い区間の素数」である。研究所のページに残る要旨によると、零点密度評価は「実部が3/4の零点の個数を、私たちがどこまで理解しているかに縛られてきた」。ガスとの共同研究は「まだ進行中」とある。予定の時刻から10時間ほどで、論文が投稿された計算になる。

共著者のガスはマサチューセッツ工科大学(MIT)の数学者である。父はMITの物理学者で、宇宙のインフレーションの理論を考えたアラン・グースだ。姓のつづりはどちらもGuthである。2014年のMITのニュースは、父と数学や物理の話をした時間を、ガスのいちばん懐かしい子ども時代の思い出として伝えている。
同じ記事でガスは自分の興味を鐘の音にたとえた。100万個の鐘が鳴ると、音の波は、圧力の高いところと低いところがぶつかる場所で、たいてい打ち消し合う。「知りたいのは、それがどれくらいの頻度で起きるかだ。あまり打ち消し合わない配置はあるのか」。
10年後に2人が数えたのは、鐘の音ではなく、という波を重ねた和が、打ち消し合わずに大きくなる回数だった。その回数が、零点の個数の上限になる。
メイナードはオックスフォード大学の教授で、2022年に、素数の構造の理解を大きく進めた解析数論の仕事でフィールズ賞を受けている。
零点の個数の上限が、素数の数え方を左右する。指数が12/5から30/13に下がったことで、素数が予想どおりの数だけあると言える区間の長さは、からに縮んだ。素数の側から見たこの結果は、素数定理の記事が終わりの章で扱っている。ここでは零点の側、つまりという数そのものを追う。
では、12/5という数はどこから来たのか。そしてなぜ、実部3/4のところで80年以上も動かなかったのだろうか。
イングハムの2ページ
話は1859年にさかのぼる。ベルンハルト・リーマンは素数の個数を論じた論文で、ゼータ関数の零点を考えた。の自明な零点を除くと、零点は実部が0と1のあいだの帯に入り、実部1/2の直線について左右対称に並ぶ。リーマンは、それらがみな実部1/2の直線(臨界線)の上にあるだろうと書いた。リーマン予想である。

零点は無限にある。虚部が0からまでの零点の個数は、リーマン=フォン・マンゴルトの公式と呼ばれる式で、およそになる。なら約175万個だ。
その中で、臨界線から右へ外れた零点だけを数えるのがだ。実部が以上で、虚部の大きさが以下の零点の個数と定める。でこれがいつも0であることが、リーマン予想にあたる。計算では、虚部が3兆までの零点はすべて臨界線の上にあると確かめられている。問題は、それより高いところにある。
予想が証明できないなら、せめて外れた零点がよりずっと少ないことを示したい。この種の結果を零点密度評価と呼び、の形で書くことが多い。が小さいほど、外れた零点は少ない。
早い時期の評価には1921年のカールソンの仕事があり、それを大きく改めたのが、ケンブリッジ大学のアルバート・イングハムだった。
MacTutorの伝記によると、イングハムは1900年にイングランドのノーサンプトンで生まれ、ケンブリッジ大学トリニティ・カレッジで学んだ。1922年にはゼータ関数についての論文でトリニティのフェローに選ばれる。このころ影響を受けたジョン・リトルウッドからは、「難しい問題に取り組みなさい。解けないかもしれないが、別の問題が解けるだろう」と助言された。リーズ大学を経て1930年にケンブリッジへ戻り、キングズ・カレッジのフェローとして生涯をそこで過ごした。1932年の著書『素数の分布』は古典とされる。

暮らしは質素だった。MacTutorが引くバーキルの追悼文によると、車もラジオも欲しがらず、学校の賞でもらった自転車に40年乗り続けた。カラーフィルムを自分で現像する腕のいい写真家で、クリケットもうまかったという。

素数の間隔についても、イングハムは仕事を残している。1930年にホーハイゼルが、1より小さいある定数があって、十分大きなでは隣り合う素数の間隔がより小さいことを示していた。イングハムは1937年に、これをにした。
1940年、イングハムは『クォータリー・ジャーナル・オブ・マセマティクス』に、題が「の評価について」の2ページの論文を出した。示したのは次の評価である(元の形はの因子つき)。
の値は、で2、で12/5になり、が1に近づくと3まで上がる。ガスとメイナードの論文は、この評価がディリクレ多項式の平均値定理に行き着くと書いている。
右側の改良は、ディリクレ多項式の大きな値の評価から来た。1969年、ヒュー・モンゴメリーはハラースとトゥラーンの考えをもとに、多項式が大きな値をとる点の数を抑える方法を示す。これを使い、1971年にマーティン・ハクスリーが、でイングハムより強い次の評価を示した。
2つの式はでどちらもになって交わる。3/4より左ではイングハム、右ではハクスリーの式を使えば、どのでもとなる。ガスとメイナードの論文は、この一様な指数12/5を、そこから出る短い区間の指数7/12とともに、ハクスリーの値として引いている。
3/4より右は、その後も何度も下がった。イヴィッチやユティラ、ヒース=ブラウンの改良が続き、2000年にはジャン・ブルガンが、でを示している。ところが左側は動かなかった。2023年6月にティム・トルジアンとアンドリュー・ヤンがまとめた最良の評価の一覧でも、1/2を少し超えたところから3/4までは、イングハムの1940年の式のままだ。
目標にあたるのが密度予想で、どのでもとする。ではの大きさからがちょうどで、2より下げることはできない(例題5)。リンデレーフ予想が正しければ密度予想も成り立つ。ガフニとタオの2025年の論文は、この事実の出典にイングハムの1940年の論文を挙げている。
では、零点の個数の上限はどうやって素数の数え方に効いてくるのか。
零点の数から短い区間へ
ここで追うのは、零点密度評価から、短い区間にある素数の個数を表す式が出るまでの筋道である。ガスとメイナードの論文の大半を占める大きな値の評価は、章の後半で考え方だけを追い、完全な証明は論文に譲る。対数は自然対数とする。はが素数の累乗なら、それ以外なら0とする関数で、はゼータ関数の自明でない零点とする。目標はとして次を示すことだ。
零点密度評価は、すべてのでが成り立つ形で使う。はの最大値にあたる。
-
明示公式で、区間の和を零点ごとの項の和に書き換える()
-
を積分で書き、大きさを抑える
-
零点を実部の値ごとにまとめる
-
零点密度評価を入れる
-
とおき、指数をでくくる
-
なら、で指数は負になる
手順5の指数はの1次式で、では必ず0になる。がより小さいかどうかで、線が丸ごと0の下に潜るか、上に出るかが決まる。あとの手順7でととるので、区間の指数がより大きいかどうかと言い換えてもよい。
ただ、が1に近いとが0に近づき、手順6の指数も0に近づいてしまう。そこで、実部が1に近い細い帯には零点が無いという、ヴィノグラードフとコロボフの結果を合わせて使う。論文は零点の和がほどに収まることを示している。
-
手順1の誤差をより小さくするため、をより少し大きくとる
-
手順6と手順7からとなる
-
を入れる
最後に部分和での和を素数の個数に戻すと、でが出る。論文の系1.3である。
手順8では、の最大値を使った。どこか1つのでが大きいと、区間の指数はそこで決まってしまう。イングハムとハクスリーの式を合わせると、最大はの12/5で、は7/12だった。3/4のあたりが最も効くのは、そこが2本の線が作る山の頂だったからである。
では、そのものはどうやって数えるのか。
零点を、ディリクレ多項式の大きな値に置き換える。論文の第13節で使う係数は、に、メビウス関数で作った短い和を掛けたときの係数にあたる。の係数は打ち消し合って0になり、積はに近い形になる。零点では積が0なので、後ろの和はに近い。すると多くの零点では、ある長さの部分が、以上の値をとる。そうならない零点は別の方法で数え、個ほどで抑えられる。
係数を倍してそろえると、実部が以上の零点は、の近くで次の不等式を満たす点を1つずつ生む(新しい係数は)。
虚部が1以上離れた点だけを数えても、零点の数はせいぜい倍しか変わらない。左辺の多項式をと書く。こうしては、がを超える、1ずつ離れた点の数で抑えられる。
数え方の基本は平均値定理である。を1ずつ離れた点で足すと、およそで抑えられる。だからを超える点の数はほどまでしか無い(例題4)。
ガスとメイナードは、そうした点の集まりと整数で作る行列に目を向けた。多項式の値は行列とベクトルの積なので、大きな値の数は、のいちばん大きい特異値で抑えられる。その特異値をのトレースで見積もるとき、ポアソン和公式を使ったあとの停留位相の計算を、あえて行わずにおく。すると問題は、という和が打ち消し合うかどうかに移る。
が等差数列のような規則的な並びだと、は打ち消し合わない。ただ、そのときはとなる組の数(加法的エネルギー)が大きくなり、ヒース=ブラウンが1979年に示した評価が効く。2つの場合を組み合わせたのが、論文の定理1.1だ。
は長さの多項式が1ずつ離れた点でを超える回数である。ガスとメイナードによれば、この議論は係数がを満たすことに頼っていて、2乗の和を抑えるだけの弱い条件では、同じ結果を出す方法が分かっていない。
2つの評価が並ぶ点を解く
なぜ3/4なのかは、指数の計算だけで確かめられる。長さのディリクレ多項式が、1ずつ離れた点でを超える回数をとし、とする。は倍を除いて小さいことを表す。ガスとメイナードの論文の式(1.1)は、古い2つの評価を次のようにまとめている。
-
平均値定理の評価を書く
-
大きな値の評価を書く
-
を含む2つの項を等しいとおく
-
両辺にを掛ける
-
両辺の4乗根をとる
がより小さいと平均値定理の項のほうが小さく、大きいと大きな値の評価の項のほうが小さい。ちょうどでは2つが同じ大きさになり、どちらの評価に乗り換えても得をしない。
-
を手順1の式に入れる
-
とおく
-
ガスとメイナードの定理1.1にを入れる
-
とおく
手順7のが、手順9ではに下がった。13/25 = 0.52は3/5 = 0.6より小さい。論文によれば、がに近い場面では、がより小さければ改良になる。, は、イングハムとハクスリーの式がちょうど重なるの零点密度で、いちばん苦しくなる場面にあたる。
零点に戻すと、実部の零点はの大きな値を生む。は実部3/4の零点の話になる。大きな値の方法はでは何の情報も与えないとモンゴメリーが説明していたことを、ガスとメイナードは論文の序文で引いている。
10の15乗のそばで数える
改良の幅は数で見ると控えめだ。区間の長さの比は、で約1.78倍、でやっと10倍になる。
では、のそばの区間に、素数は本当に予想どおりあるのか。当サイトで、から始まる長さの区間にエラトステネスのふるいを使い、素数を数えた。
| 指数 | 区間の長さ | 素数の個数 | 比 | |
|---|---|---|---|---|
| 1/2 | 31,622,777 | 915,261 | 915,573 | 0.9997 |
| 17/30 | 316,227,766 | 9,153,468 | 9,155,732 | 0.9998 |
| 7/12 | 562,341,325 | 16,276,790 | 16,281,449 | 0.9997 |
どの長さでも、個数はと0.03%ほどしか違わない。ただし、これで定理を確かめたことにはならない。定理が保証するのはが十分大きいときの話で、での一致は、定理とは別に、数えてみて分かったことである。
「少なくとも1つある」と「予想どおりの数だけある」は、別の問題である。1つあることなら、ベイカーとハーマン、ピンツが2001年に、長さの区間で示している。個数を下から抑えるだけで済む問題で、17/30 = 0.5667より短い区間まで届いている。
一方、ほとんどすべてのについて言えればよいなら、区間はずっと短くてよい。ガスとメイナードの系1.4は、例外を除いたについて、長さがを少し超える区間で素数の数が予想どおりになることを示し、ハクスリーの1/6を改めた。ならで、平均して2.9個の素数が入る長さにあたる。
指数を手で動かす
例題 1基本区間の指数を求める
零点密度評価がすべてので成り立つとき、なら長さのすべての区間で、ならほとんどすべての区間で、素数の数は予想どおりになる。, , のそれぞれで、2つの境目の値を求めよ。
解説を見る
ではなので、すべての区間は、ほとんどすべての区間はである。
ではなので、とになる。
ではとになる。密度予想が正しければ、ほとんどすべての区間について、のどんな小さな正の累乗の長さでも足りる。
例題 2基本実部3/4の零点の個数
のとき、イングハムの、ハクスリーの、ガスとメイナードの、密度予想のから出る、の上限のの指数を求めよ。
解説を見る
である。イングハムはで、指数は。ハクスリーもで、同じになる。
ガスとメイナードはで、指数は。密度予想はである。
上限はからに下がった。を無視すれば、2つの比はで、で100倍になる。
例題 3入試3本の線のいちばん高い点
で、, , とする。
(1)となるを求め、との小さいほうの値の最大値を求めよ。
(2)とがともに成り立つの範囲を求めよ。
(3), , のうち最も小さい値の最大値を求めよ。
解説を見る
(1)からで、。は増加し、は減少するので、では、ではである。小さいほうの値はで最大になり、。
(2)分母はどれも正なので、通分して分子の符号を見る。
1つめはで、2つめはで0以上になる。範囲は。
(3)では、最小の値は以下。では最小はで、は減少するので以下。では以下になる。では, なので、。
最も高い点は、からに移った。2024年の改良のあとで指数を決めているのは、イングハムの線とガスとメイナードの線の交わる点である。
例題 4大学平均値定理から点の数を抑える
とし、とする。区間の中の、互いに1以上離れた点の集まりについて
が成り立つとする(平均値定理の1つの形)。のどの点でもなら、であることを示せ。また、, のとき、右辺をで表せ。
解説を見る
の点はどれもを満たすので、左辺はより大きい。右辺の和は個の項が1以下なので以下である。
両辺をで割ると。
, ではで、なので
途中の計算の章の手順7と同じになる。
例題 5大学密度予想の2は下げられない
自明でない零点があれば、も零点である。虚部が0からまでの零点の個数がと同じ程度に増えることを使い、がすべての大きなで成り立つならであることを示せ。
解説を見る
虚部がからまでの零点は、共役も零点なので個ある。とは、実部1/2の直線について対称な位置にあり、少なくとも一方は実部が1/2以上である。対にして数えると、
が大きなで成り立つ(は定数)。仮定と合わせるとで、なら右辺は()より小さくなり、矛盾する。よって。
たとえばでは、の主な項は約175万で、をすでに上回る。
外れた零点を数える長方形
長方形の左の辺を臨界線に近づけるほど、評価は難しくなる。では長方形が臨界線の上の零点をすべて含み、個数はの程度になる。
塗りつぶした丸は、零点密度評価の指数からで決まる。2001年の輪だけの丸は、個数を下から抑えればよいので、塗りつぶした丸より短い区間に届いている。
3本の線が作る山の頂
つまみで実部を動かすと、縦の破線が各評価の線と交わるところに点が付き、そのうちいちばん低い値と、それを出した年が下に出る。描いているのはので、「指数」に切り替えると、肩の指数そのものになる。「2024年の線」を消すと、山の頂はの12/5に戻り、入れると、イングハムの線と値が一致するの30/13に下がる。0.76より右には、ここに描いていない改良の式がほかにあり、そちらのほうが低い。
零点の個数を使う学問
- 数学 短い区間や等差数列の中で素数を数えるとき、零点密度評価の指数から、数え上げが正しくなる区間の長さを決める。ディリクレのL関数に同じ形の評価があれば、等差数列の素数にも同じ議論が使える。大きな値を数える技法はフーリエ解析とつながっていて、ガスは掛谷問題(3次元の掛谷予想)などの調和解析の研究でも知られる。
- 情報科学 決まった手順だけで素数を1つ作るとき、素数が必ず入っている短い区間を端から調べる。区間には大きなで必ず素数があるので、各数をAKS法で判定すれば、時間はで済む。リーマン予想が正しければになり、この時間はオドリズコの方法で、予想なしでも得られている。
- 物理学 ゼータ関数の零点を量子系のエネルギー準位とみなす試みで、零点の個数を数える式が手がかりになる。ベリーとキーティングは、古典的なハミルトニアンの軌道が囲む位相空間の面積から状態の数を数えた。エネルギーを零点の高さと読み替えると、その数はとなり、零点の個数を表す式の、滑らかな部分と一致する。
L関数と例外の区間
- 2025年 ヘント大学・オックスフォード大学・ノースウェスタン大学: ビン・チェン、ヴィシャル・グプタ、ユン・チー・リーは、ガスとメイナードの方法を、指標を掛けたディリクレ多項式に広げた。法の指標すべてについてL関数の零点の数を足すと、和がの定数倍で抑えられることを示し、ハクスリーの12/5を7/3に下げた。チェンが1人で2025年7月に公開した第1版のあと、ほかの2人が同じ7/3を独立に得ていたことが分かり、2026年7月の改訂版は3人の共著になっている。(出典: Chen, Gupta, Li「Large Value Estimates for Dirichlet Polynomials with Characters and Zero Density of Dirichlet L-Functions」arXiv:2507.08296)
- 2025年 ミシシッピ大学とカリフォルニア大学ロサンゼルス校: アイラ・ガフニとテレンス・タオは、短い区間で素数の数が予想から外れるがどれだけ少ないかを、零点密度評価から直接見積もる式を示した。例外になるの集まりの大きさを指数で表し、それをの上限で抑える形で、には、タオらがまとめている解析数論の指数のデータベース(ANTEDB)の最新の表を計算機で当てはめる。では例外が無く、では例外がまれになるという、ガスとメイナードの系1.3と系1.4のあいだを埋める仕事である。(出典: Gafni, Tao「On the number of exceptional intervals to the prime number theorem in short intervals」arXiv:2505.24017)
- 2025年 ニューサウスウェールズ大学キャンベラ校とプリモルスカ大学: シャシ・チョウラシヤとアレクサンデル・シモニッチは、イングハムの1940年の評価を、定数まで書いた形にした。たとえばが0.5から0.625でなら、はにを足した値を超えない。論文によると、が0.76より小さい範囲の最良の評価はイングハムとガスとメイナードの2つで占められていて、素数の分布を具体的な数で保証する計算には、このように定数まで書いた評価が要る。(出典: Chourasiya, Simonič「An explicit form of Ingham's zero density estimate」arXiv:2507.15184)
参考文献
- L. Guth, J. Maynard, "New large value estimates for Dirichlet polynomials", Annals of Mathematics 203(2) (2026), 623-675(arXiv:2405.20552、2024年5月31日投稿・2026年4月7日改訂); Mathematical Institute, University of Oxford, "Large values of Dirichlet polynomials, and primes in short intervals"(Number Theory Seminar, 2024年5月30日).
- A. E. Ingham, "On the estimation of N(σ, T)", The Quarterly Journal of Mathematics os-11(1) (1940), 201-202; MacTutor History of Mathematics, "Albert Edward Ingham"; J. C. Burkill, Bull. London Math. Soc. 1 (1969), 109-124.
- M. N. Huxley, "On the difference between consecutive primes", Inventiones Mathematicae 15(2) (1971), 164-170(Crossrefの書誌では1971年6月の号。ガスとメイナードの論文をはじめ、1972年として引く文献が多い).
- T. S. Trudgian, A. Yang, "Toward optimal exponent pairs", arXiv:2306.05599v1 (2023), §2.3; T. Tao, T. Trudgian, A. Yang, "New exponent pairs, zero density estimates, and zero additive energy estimates: a systematic approach", arXiv:2501.16779 (2025), Table 2.
- A. Gafni, T. Tao, arXiv:2505.24017 (2025), Theorem 1.1; D.H.J. Polymath, "Deterministic methods to find primes", arXiv:1009.3956; R. C. Baker, G. Harman, J. Pintz, "The difference between consecutive primes, II", Proc. London Math. Soc. 83 (2001), 532-562.
- H. Knight, "Like father, like son", MIT News, May 27, 2014; International Mathematical Union, "Fields Medals 2022", "James Maynard CV".
- G. Sierra, J. Rodríguez-Laguna, "The H = xp model revisited and the Riemann zeros", arXiv:1102.5356 (2011); M. V. Berry, J. P. Keating, SIAM Review 41 (1999), 236.